かけ合わせメモはExcel でつくり、保存する
ここまで、ネタ帳をもとにしてアイデアをつくる「かけ合わせ」のやり方を説明してきましたが、実際にそのメモを、どこにどうやって書くかをお話ししておきましょう。
僕の場合、基本的に「かけ合わせ」をする場として使っているのはExcelです。
下記の図のように、考えるお題を書き(入力し)、かけ合わせるネタ(欲しいと思うものごと)をネタ帳のEvernote(僕の場合)からまとめてコピーして、その下に貼りつけます。そうすると、1行1ネタの形でネタが列記されます。
そして、お題とそれぞれのネタを欲しいと思う理由をかけ合わせたら、何が連想できるかを右隣の列に書いていきます。
この時、一つのネタから複数のアイデアを思いついた場合は、さらに右隣の列に書いていきます。さらに出てきたアイデアの中で、いいアイデアだと思うものは色付きセル(ここではグレー)にしてピックアップしておきます。
このように、保存に便利であるという理由で、僕はかけ合わせメモの場所をデジタルツールであるExcelにしていますが、手書きのほうがいいという人は、ノート上などで、手書きで行うのも、もちろんOKです。
アイデアを書いていくメモは、自分がやりやすく、アイデアを考えやすい方法が一番です。ただ、紙の上でかけ合わせメモを書いていろいろなアイデアが生まれた場合、その記録は何らかの方法で保存しておくことをおすすめします。
どんなアイデアでも、消えてしまって、二度と自分のもとに戻ってこなくなるのは本当にもったいないことです。
「新しいペンケース」のアイデアを考えよう
では、実際に「お題」を出し、ネタ帳に列記された「欲しいと思うものごと」を使って、アイデアをたくさん出してみます。
皆さんも、できれば一緒に頭と手を動かしてみてください。
ネタ帳のつくり方は僕の著書『一生仕事で困らない 企画のメモ技(テク)』に書いていますが、ここでは僕のネタ帳を使ってみましょう。
もしオリジナルのネタを使いたい人は、Webなどで、これから探していただいてもかまいません。自分が「欲しい」「読みたい」「使いたい」と思った事柄が10個程度あればOKです。それを1行にまとめ、エクセルに張り付けてください。
まずは商品開発を想定したアイデアを出してみます。
皆さんは、メーカーの企画開発担当者です。会社の方針で、ペンケースの新商品を開発するというミッションを与えられました。
つまり、ここでのお題は「ペンケース」です。
では、僕のネタ帳を使って、企画の原案となるアイデアを量産してみます。
まず、ネタ帳に書かれていた一つ目のネタ、「泡の色が変わるハンドソープ」をお題にかけ合わせてみます。
このネタを「欲しいと思う理由」を頭の中で想像しましょう。そしてそれをお題にかけ合わせ、アイデアを連想していきます。すると、次のようにアイデアが出てきます。
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