前回では、自分の時間を確保するための時間管理術についてお伝えしました。この回では人生を充実させるうえで欠かせない「身体と心の健康」について考えていきます。
自分の外見に誰より影響されるのは自分
心と体の健康を保つ大切さは誰もが感じていることと思いますが、私は見た目も重要だと思っています。見た目は気分をつくります。私は気分を落とさないために見た目に気をつけますし、見た目に気をつけることで気分を上げています。
たとえば、原稿を書くだけなら1日中パジャマですっぴんでいたって、誰にも会いませんし、何にも問題はありません。でもそうすると気持ちの切り替えができないだけでなく、家から出ないで人を遮断しているムードが部屋の中に充満するので、ちゃんと着替えて、宅配便が来ても慌てないくらいには外見を整えておきます。
外見というのはコスプレに近いもので、その見た目に誰より影響されるのは自分だと思うのです。メイクがうまくいった日はいい女の気分になれるし、髪の毛を切りすぎたり、ニキビができていたりしたら、なんとなく人に会いたくなくなる。そんな時は人と喋っていても自信が持てなかったりします。だから、見た目は気持ちよく仕事をするメンタルをつくるためのものと位置付けていて、忙しくてもまつげエクステや、ヘアサロンなど、気持ちを上げてくれる美容の予定は、どこかにいれるようにしています。
美容に関しても税理士さんを雇うときと同じで、自分と考え方の方向が似ている専門家の意見に全面的に従います。自己流でやるよりも、その道一筋の人の意見に従うほうが効率がいいと思うのです。また、「美容=気持ちがよくなるためにやること」の過程で「気持ちが悪くなること」をしたくないので、まずいものは食べないし、つらいことはしません。自分の生活に負担のない範囲で、自分に合うことだけを取り入れています。
体型は自分の理想形とは言い難いけれど、好きなものを好きなだけ食べながら10年ほど同じ体重を保っています。学生時代に憧れたように、自分の骨格から不釣り合いなほど痩せたいという願望はもうありません。ただ、健康的に長く仕事をしたいので、自分の心や体を痛めつける食べ方をしないように気をつけています。お腹がすいたら我慢しないし、食べたいものは我慢しません。我慢すると反動で爆食してしまうタイプなので、食べ物に関してはNG事項を自分で設定はしていません。
ちなみに、私は大学時代に催眠術の学校に通ったことがあるのですが、催眠療法を使ったダイエットでは「〇〇を食べてはいけない」という暗示をかけるのではなく、体にいい習慣……たとえば「食べる前に水を飲む」「野菜をたくさん食べる」などの習慣を頭にインプットするようにと教わりました。何かを禁止することは体にストレスを与えるので、代わりに「体にいい習慣」をインプットするのです。食べる前に水を飲んだり、野菜をたくさん食べると必然的にケーキを食べるほどの胃のキャパシティがなくなるので、体に悪くて太るものの摂取量が減り、結果的にダイエットにつながります。
ただ、25歳くらいから食の好みが変わって、食後に甘いものがなくても満足できるようになったし、それだけ永遠に食べられると思っていた肉の脂身も昔ほど食べられなくなりました。
また、まずいと感じるものはたとえ体にいいものであっても、積極的にとらないようにしています。昔からセロリをあまり美味しいと思えなかったのですが、大人になってからアレルギー検査をしたら、セロリは自分の体に合っていないという結果が出たんです。親からは「セロリは体にいいから食べなさい」と言われてきましたが、私の体は味の感じ方という明確なサインを出してくれていたのだとちょっと感動しました。
よく食べてよく動いて、よく寝る
サプリメントなどは、知り合いにもらったものを飲んだり、興味の湧いたものをたまに買ってみる以外に、継続してとっているものはありません。家族みんなで気に入っている酵素ジュースだけはずっと飲んでいるけれど、それ以外、特に特別なことはしていません。ミーハーなので、流行っているものに一時的に飛びついたりもしますが、ずっと続けているのは、酵素ジュースくらいです。
食べるときに気をつけていることといえば、油物やお肉を食べる前に野菜などを先に食べて野菜を先に胃に吸収させるようにしています。これは、周りの美容意識が高い人たちはみんな自然にやっていることなので、真似して始めました。昔は食べないほうが痩せると思っていたけれど、今は適度に食べたほうが健康的だし、痩せると心から信じています。
かわいくて元気に活動している女性は、例外なくしっかりと食べます。しっかり食べてエネルギーを循環させるから、つねに体内で扱っているパワー量が多いことが活気につながっているのだと思います。昔、広告代理店の人が「売れる子は例外なくよく食べる。真夜中の焼肉とかでもしっかり食べている」と言っていたのも身に染みてわかります。
健康法やダイエット法に関する調査研究は、日々新しいものが発表されていてこれまでの常識が簡単に覆されたりするので、それらに「絶対」はないと思うのです。だからこそ、つねに最新情報を追いかけて踊らされるより、本能が選ぶ心地良さと人間としての基本……よく食べてよく動いてよく寝る、を大切にしようと思っています。
食事内容では、たんぱく質と炭水化物を減らさないように気をつけています。以前、炭水化物を抜いたらひどい便秘になったので、私は体質的に炭水化物抜きは合っていない気がしています。たんぱく質に関しては、以前は、太るものだと信じて避けていたこともあったけれど、ダイエットのコーチの方に言われて、食事の中のたんぱく質の量を増やしたら、逆に痩せたので、エネルギーをつくるもとなのだと実感できました。
そして、何より美容にいいのは、人間関係を整えてストレスをなくすことだと思っているので、ふだんから自分の苦手な人に会う時間をなるべく減らしています。嫌いな人に会うとどんどんブスになると本気で思っています。好きな人とだけ会うことが一番の健康法です。
ジム通いの代わりにやっていること
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