ケチくさくなく、生活も楽しんで、でも確実に貯蓄を増やすには?
多くのお金の本は、お金の立場からあなたの生活はこう変えなくてはいけないと書かれていると思います。
私の視点は逆で、人生は楽しく幸せに生きるべきだ。そのためにはお金との付き合い方はこう変えなくてはいけないと、日常の生活の視点に立とうとしています。
ケチくさくなく、生活も楽しんで、でも確実に貯蓄が増えていくためにはどうやってお金と付き合えばいいのか。
ところで、お金を増やすためにはできるだけお金を使わない、節約するという方法があります。
世間には、そうした節約本が山ほどあります。いや、自分自身も書いてきました。
節約本とは言いますが、もっと正確にいうと、ケチケチ本です。ケチを極めるための本も少なくありません。
・テレビの待機電気がもったいないので、プラグをいちいちコンセントから抜く、トイ レに行くときは電気を細かく消す。
・休日は無料で楽しめる場所に行く。家族で3万円かかるネズミの王国には行きません。
・お風呂のお湯は、毎日は替えない。残り湯は洗濯に使う。
・しょうゆやマヨネーズ、トイレットペーパー。セールでの最安値を知っていて、その 価格でしか買いません。
・衣類はこの10年、バーゲン以外で買ってない。ユニクロだって、バーゲンで買います。
・交際費、趣味のお金は家計の敵。一年は、夫の小遣いカットの相談から始まります。
まだまだありますが、これらの考え方に賛成される方のお好きな格言はこれでしょう。
「チリも積もれば山となる」 「1円を笑うものは1円に泣く」
ウソつけって、言いたいです。
私に言わせれば、費用対効果の少ないバカげた行為です。
チリが積もっても、せいぜい小山。1円にこだわるものは、100万円を逃す。
そんな節約を必死にやっても、毎月3000円も得しません。心がすさんで、貧乏くささがどんどん染みついていくのに、月に一度、家族でラーメン屋でウマいラーメンを食べる余裕も生まないのです。そんな人には、ラーメン餃子を食べることは贅沢なのでしょうか。
これ、正直いって宗教です。節約教。
いや、宗教が悪いといってるわけではないですが、いや、信じて疑わないで突き進んでいるところはやっぱり宗教ですね。節約教というより、ケチケチ教。あなたも知らないうちに入信してませんか?
人生は、ケチケチするためにあるのではありません。楽しむためにあります。
楽しむためには、時にはお金もいります。恋愛をし、家族や友達と楽しい時間を過ごし、スポーツや芸術、自然に親しんだり、趣味や旅行、時にはおしゃれも楽しみたいです。
そういう楽しみがないと人生つまらないです。
20代の終わりに、あれはバブルだからだったのですが、不動産業者から持っていたマンションを「売りませんか?」という誘いがきました。
「今、マンションを売ればローンはなくなり、手もとに2000万円の金が残る」と知ったとき、不思議と気持ちが軽くなったことを覚えています。
年収の手取り3年分の資産を持つと、いい意味でチャレンジしやすい環境となります。人生が面白くなります。
借金にこまって、あくせくする人の人生は、お金が主役です。毎日1円、2円の節約にこだわって生きる人の人生も、お金が主役です。 お金を人生の主役にしてはいけません。振り回されてもダメです。
人生の主役はみなさん自身であって、お金は人生を生きていく上での手段でしかありません。お金は自らコントロールしていくべきもので、お金にコントロールされてはいけないのです。
むしろ、お金なんて……くらいの勢いがあるほうがいいです。
もちろんお金は大切なもの。手もとにお金が全然ないと、何か不安です。だから、お金のことばかり考えるようになる。頭と心の中からお金のことを考える時間を減らすためには、ちょっとはお金を手もとに持っておくほうがいいと思います。
でも、お金が山ほどあるのに、お金のことばかり考えている人もいますよね。
テレビにもそんな人が山ほど出て、俺は金がうんとある、人生の勝利者だ!みたいなバカ顔をさらしています。放っておきましょう。
お金はあってもなくても、人の心を奪うもの。
だから、私は思うのです。
お金とは、いい距離で付き合うことです。
いい距離で付き合うためには、お金のことを知っておく、お金との付き合い方のコツを会得しておくことが大切です。
ここでは、お金のことを徹底的に考えます、お金に好かれるノウハウもお教えします。
お金のことを知ることによって、自然とお金が貯まるようにするためです。
本書に書いたことを試していただけたら、最低でも毎月数万円は貯金できるようになる ハズです。貯められる体質(生活)になれば、1年後には思ったよりたくさんの額が通帳 に記載されているでしょう。
まず、お金を貯めたいなら、金運財布を買うより、年2回の大掃除です。
次回はそのことについてお話しましょう。