企画が全く思いつかないっ! がなくなるアイデア発想法の3大原則

皆さんはアイデアをどのように生み出していますか。ひとり机に向かい「うんうん」とうなりながら考えていますか? それともパソコンでネットサーフィンなんかしながら考えていますか? 連載第一回目の今回は、『一生仕事で困らない 企画のメモ技(テク)』から、僕がクリエーターとして仕事をしてきた中でまとめたアイデア発想法の大原則をお話しします。まずはアイデアを生み出すための考え方から頭をならしていきましょう。

アイデアを生み出す、僕の3大原則

企画の原案になるアイデアの発想法には〝3大原則〞があります。
これは、僕自身が経験則をもとにまとめた3つの原則で、次のようなものです。

1.アイデアは、「考えたいお題」×「ネタ(欲しいと思うものごと)」で発想する。
2.アイデアは、質より量である。
3.アイデアは、ダメなものから率先して出し始める。

1は、アイデアのつくり方の基本です。企画の原案になるアイデアをつくる場合には、お題に、ネタ(欲しいと思うものごと)の情報を自由にかけ合わせ、人の欲求を刺激するアイデアを考えていきます。

ただ、このやり方について詳しくお話する前に、アイデアを生み出す際に重要な考え方となる2と3を説明しておきましょう。

アイデアは質より量

まず2の〝質より量である〞ですが、これはアイデア発想の絶対的ルールです。
よく、「アイデアを考えろ」という指令を受けたり、「考えなきゃ」という使命感に追われたりする中でアイデアを考え始めると、頭が真っ白になって何も思いつかなくなる、ということが起こります。みなさんも身に覚えはないでしょうか?

これは、「いいアイデアを探しているから」そうなってしまうのです。
アイデアを考えろと言われると、人は、つい「いいアイデアを考えろ」と言われたように感じてしまうものです。事実、意味としてはそう言われている場合が多いかもしれません。企画術のセミナーなどで講師をしているとき、初めに、「アイデアを考えるのが得意な人は挙手してください」と言うと、ほとんど手が挙がりません。これも「アイデア=いいアイデア」だと思ってしまっている現れです。

断言しますが、いいアイデアをいきなり探しても見つかりません。
僕もプロとして企画という仕事を十数年もやってきていますが、いいアイデアを考えようとして即考えられたことなど一度もありません。

初めからいいアイデアを見つけようとすることが、そもそもの間違いです。いいアイデアを見つけたいなら、まず、10個、20個、30個……と、アイデアの数を出していくことが必要です。これが、いいアイデアを見つけるための何よりの近道であり、練習さえすれば誰にでもできるようになる唯一の方法です。

1 0 0 個中1位のアイデアは1 0 0 人中1人の合格者と同じ

いいアイデアをいきなり探し始めようとすると、自信がなくなったり面倒になったりして、結果的に思考は停止します。


しかし、何でもいいから思いつく限りのアイデアを出し続け、仮に100個のアイデアを出すことができたなら、その時点で、あなたは100個中1位のアイデアを手に入れたことになります。

もしこれを100人中1人しか合格しない試験だと考えると、その1人は相当にすごい人です。選択肢の母数が多ければ多いほど、その中の一番いいアイデアは、それだけで優れたアイデアなのです。

もちろんすぐにアイデアを100個も出せるようになるとは言いません。しかし、いいアイデアを一発で見つけ出すことに比べたらはるかに確実で、誰でもできる、楽な方法です。みなさんにはこれを実践してほしいのです。

僕も、最初にクリエーターとして仕事を始めた時は、ろくにアイデアを出せませんでした。やはり「いいアイデア」ばかりを探して思考停止していたのです。ただ、ネタ帳を生かし、本書で説明するアイデア発想法を実践していくと、1時間程度で100個のアイデアを出すことなど簡単になります。

その中のアイデアはほとんど使えない、ダメなアイデアばかりです。しかし100個中1位のいいアイデアは確実に手に入れられます。

むしろダメなアイデアから考える

原則の3番目、〝ダメなものから率先して出し始める〞は、2の「質より量」を実行するためのルールです。

先にも説明したように、最初に少しでも、「いいアイデアを出したい」という意識があるだけで、発想にブレーキがかかります。

たくさんのアイデアを出そうとするとき、一つ目に書くアイデアは、たとえば、

「すでに世の中にあるもの」
「普通すぎるもの」
「ドラえもんの道具レベルの夢のようなもの」

など、「いいアイデアではないよね」「どうせムリだよね」というダメなアイデアをあえて書くようにするといいでしょう。

そして、このダメなアイデアをもとに「ちょっとだけ変えてみたら?」「逆に考えてみたら?」「ちょっとだけ現実に寄せてみたら?」と、少しずつ視点を変えて考えてみることで、2つ目、3つ目とアイデアが出やすくなったりします。

人は、意識しなくても、どちらかというといい方向に考えを修正してしまうものなので、まずはアイデアを出し始め、数をどんどん増やしていくことが何よりも重要だと考えてください。それさえ始められれば、アイデアを少しずつずらしていくことで「あれ、ちょっといいかも」「すごくいいかも」というアイデアが一つ、また一つと、頭の中に浮かんでくるはずです。

実際に次回から紹介するアイデア発想法の「かけ合わせ」を行っていくと、自分でもまったく意味がわからないアイデアや、実現不可能なアイデア、そもそものお題と完全に外れてしまったアイデアなどもたくさん出てきます。その自然と頭に浮かんでくる発想にブレーキをかけてはいけません。

アイデアをつくる段階では、むしろダメなアイデアから率先して出すつもりで、どんどん思いついたアイデアを書いていってください。

イラスト:浅妻健司

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この連載について

一生仕事で困らない 企画のメモ技(テク)

高橋晋平

ヒット企画を生み出すのに特別な才能なんていりません。必要なのはメモの技術です。本連載は、∞プチプチなど大ヒット商品を数々生み出してきた高橋晋平氏の最新刊『一生仕事で困らない 企画のメモ技(テク)』から、クリエーターでも何でもないごくご...もっと読む

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コメント

simpeiidea 2月末発売させていただく書籍の一部エッセンスを紹介する連載です。 17日前 replyretweetfavorite

furumachi11 『「いいアイデアではないよね」「どうせムリだよね」というダメなアイデアをあえて書くようにする』 これ、よさそう。 |一生仕事で困らない 企画のメモ技(テク) https://t.co/RdIDjsRu7c 18日前 replyretweetfavorite

yuma0118 よくアクティブラーニングでアイディア出しやるけどだいぶ苦手。自分の中のこれだろと思うものが出ちゃうと途端にアイディアが出なくなってしまう。最近は、そうなったときに自分がなぜそれを正解だと思ったかを考えるようにしてる https://t.co/X3ALs9LiQw 18日前 replyretweetfavorite

shigekey "断言しますが、いいアイデアをいきなり探しても見つかりません。" https://t.co/H6RKLXtKyi 18日前 replyretweetfavorite