「認めたくないこと」もあるかもしれないけど……
あなたは本当は、自覚している10倍以上のことをわかっています。
彼の気持ち、別れた理由、彼を傷つけたこと、あなたが傷ついていたことなども、わかっているのです。
「自分がどうしたいのかわからない」「自分の気持ちがわからない」という場合、それは「わからない」のではなく、「わかりたくない」のが正解。
「え? 私は本当のことをわかりたいです」と思うかもしれませんが、その「本当のこと」が、あなたにとって都合の悪いことである場合、それを「わかりたくない」のです。
たとえば私の場合、4年間も好きだった彼は私とつきあう気がなくて、今思えば言動からとっくに答えが出ているにもかかわらず、私はそれを絶対にわかろうとしませんでした。
その事実は、決して認めたくない、「わかりたくない」ものだったからです。
私の中では、
「彼は本当は私のことが一番好きなのに、ミーハーな人だからそれに気づけなくて、楽につきあえる今風の子とつきあってるんだ。でも一番話が通じて、心の深いところで失いたくないのは私。彼は素直になれない人だから」
という、つっこみどころだらけのことを思いこみ、ストーカー回路全開で自分を保っていました。だからこそ、4年間も思い続けることができたのですね。本当のことをわかってしまったら、そんなに長い間、片思いが続くはずがありません。
復縁希望者の会合に参加したある女性は、参加申し込みに必要な年表を送ってきませんでした。当日聞くと、彼とはつきあいが長くていろいろあるので年表が書けなかった、そのうえ、彼とどうなりたいのか、どうしたいのかもよくわからない、とのこと。「わからないのではなく、わかりたくないのでは?」と問うと、こう答えてくれました。
「はい、今日お話を聞いていて、それがわかりました。本当は彼が好きで、またきちんとつきあいたいという気持ちを、わかりたくなかったんです。今日その気持ちに気づけたおかげで、これから目指す方向が見えました」
あなたがもし「わからない」と思ったとき、「もしかしたら私はわかりたくないのでは?」と自分に聞いてみてください。そうすることで、今まで思考停止していたところから先に進めるかもしれません。
もしかしたら、頭がもやーっとして、ますますなにも考られなくなるかもしれませんが、あなたにとって「わかりたくないことがありますよ」というしるしです。
ムリに掘り下げようとせず、とりあえず「私にはわかりたくないことがあるんだな」と思っておきましょう。それだけで、ふとしたときに、ほどけていきやすくなります。
本当のことをわかったほうが、あなたの恋愛はもっとうまくいくようになりますよ。
私が発見した恋愛方程式の解
二人の年表をつくったり、彼の言葉を改めて思い出してみて、あなたと彼の恋愛の全体像が、なんとなくわかってきたでしょうか。
ここで2004年頃、私が発見した恋愛方程式の解をご紹介しましょう。
この解は、もしかしたら〝別れ〟のすべての原因を取りのぞいたり、解決するものかもしれません。
その解とは、
「私はあなたが好き。私は一人でいても楽しくて幸せ」
です。
あなたが彼に対してこのバランスでいられれば、一度好きになってくれた彼はあなたに飽きませんし、彼があなたから去っていくことはないでしょう。
この解は、「私はあなたが好き」の部分と「私は一人でいても楽しくて幸せ」の部分に分けることができます。
どちらもいい意味ですが、正反対の意味でもあります。
これは言い換えると、「私はあなたが好き。私は私が好き」ということにもなりますし、彼から見たときに、「私はあなたが好き」は〝安心〟、「私は一人でいても楽しくて幸せ」は〝不安〟でもあるのですね。
この2つの要素が絶妙なバランスで両立しているとき、あなたは魅力的で、彼はもっともあなたに夢中になるのです。
自転車や一輪車も、右か左のどちらかに重心が傾くと倒れてしまいますよね?
しかし、左右のバランスを上手にとることができれば、どこまでも倒れずに走り続けることができます。
あなたの恋愛もそれと同じこと。
恋愛がうまくいかないほとんどの場合、このバランスが崩れています。
これまで恋愛の悩みを私が聞いた女性の9割以上がこう言いました。
「『私はあなたが好き』ばかりになって、『私は一人でいても楽しくて幸せ』がなくなっていたことに気づいた」と。
女性が不安になって、彼に一方的に気持ちを押しつけてどんどん重くなってしまうことが、よくあります。
つまり「私はあなたが好き」に重心が傾いて転んでしまうのですね。
あなたの恋愛のバランスは崩れていませんでしたか?
このバランスを考えながら、前述の「別れの真相リスト」を見ると、今回の恋愛のことがもっとよく見えてくるかもしれませんよ。
〝ステータス〟を高く保とう
あなたと彼の関係は〝ステータス〟という尺度を使って、さらに深く理解できます。
ステータスとは、いわゆる社会的ステータスという意味ではなく、相手との関係におけるその人の「在り方」を表しています。
ステータスが高いほど魅力的でふられにくく、ステータスが低いほど魅力がなくふられやすくなるのです。
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