坂上忍と宮根誠司
平日の日中、外で仕事をされている方には生じ得ないストレスなのだろうが、日中、テレビをつけっぱなしにすることの多い自分は、毎日のように坂上忍と宮根誠司の見解を耳にしては苛立ち、わざわざ立ち上がって、テレビの前に近付いていって「は?」と声に出す。じゃあ消しときゃいいじゃん、と思われるかもしれないが、座りっぱなしで椅子と一体化しそうな自分にとっては、適度な運動の一種なのである。
2人に共通項があるとするならば、コメンテーターから自分の見解と真逆の意見が投じられると、司会者として有している権限を使って、自分に差し戻そうとするところ。それがうまくいかなければ、茶化しにかかる。とにかく自分が劣勢に立つのを嫌がる様子が伺える。会社勤めをしている方の中には、「どうして私は、毎日この上司に苛立つのか」→「えっ、もしかして自分が悪いのか」→「いや、アイツが悪い」というスパイラルを延々と繰り返し、お疲れになっている方がいるかもしれないが、私は家にいて、この2人に対してそういうスパイラルを繰り返している。
強者による「ぶっちゃけ」
坂上忍が、不倫疑惑を報じられた小室哲哉の引退会見を受け、楽曲制作にも悩みを抱えていたと漏らした小室の決断について「他人がわかるものではない」(『バイキング』1月22日)としていたが、その数日前、愛内里菜(現・垣内りか)の不倫疑惑を報じた際には、「相手の男性にはマネジメントもお願いしているので共に行動することが多い」などといったコメントを寄せた愛内に対して、「他人がわかるものではない」といった見解を出すはずもなく、スタジオ一丸となって茶化すことに専念していた。それなりの頻度で「は?」と近付いていくので、それくらいは覚えている。とにかく、偉い人に寛容で、偉くない人に寛容ではないのだ。
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