会社は「売るか」「つぶれるか」しかない。

「会社を売却することを前提に起業をする」という斬新な働き方を提案する、正田圭さんの新刊『サクッと起業してサクッと売却する 就職でもなく自営業でもない新しい働き方』の特別掲載、第30回。起業をしても会社の最後の最後は「売るか」「つぶれるか」。会社を作った瞬間から、いつか売ることを考えながら行動が必要があるのです。


〔 第5章 〕会社を高値で売却する方法論

━会社は「売るか」「つぶれるか」しかない━

 この章では、改めて、起業して会社を売ることについて考える。
「会社を売る」ということは、まだ耳慣れないかもしれないが、僕は会社のゴールは売ること以外あり得ないと考えている。会社には「売るか」「つぶれるか」以外の道は存在しない。「会社がつぶれる」の反対は「会社が成長する」だと思っている人は多い。しかし、違う。会社の最後の最後は「売るか」「つぶれるか」だ。

 ソフトバンクという会社がある。孫正義氏が経営するあのソフトバンクだ。ソフトバンクは上場しているが、仮に孫さんがいなくなったらどうなるだろう?それでもソフトバンクは存続し続ける。娘さんや奥さんがソフトバンクの株を相続することになるだろうが、会社は存続している。どこかのタイミングで、孫さんから株を相続した人は、持っている株を売ることになる。それか、会社がつぶれるかだ。よくIPOとか相続なんていう人もいるが、それはまだ途中過程だ。最後の最後は、売るかつぶれるかなのだ。

 会社がつぶれたらほとんど何も残らない。手元に何も残らないのは少し寂しい。会社を作った瞬間から、本来ならいつか売ることを考えながら行動する必要があるのだ。

 売り方というものも存在する。きれいさっぱり売って、旅に出るという方法もある。大手の傘下に入り、子会社の役員として、また一社員としてやっていくのもアリだ。経営マネジメントよりもクリエイティブな活動の方が向いている人には、そっちの方が快適だろう。株式交換で買ってもらえば、その後、買い手の会社の株価が上がれば自分のリターンも増える。主体的に動くことの楽しさを知って、引き続き会社経営をやっていきたい、他の事業に集中したいと考える人もいるかもしれない。そんなときは事業だけ売却して、その資金を元手にほかの事業に集中したってよい。

 買い手企業の傘下に入り、今後、買い手企業の一員として経営陣に出世する道を選んでいる若手起業家は多い。売却するほどの経営手腕をすでに会社の中で証明しているわけだから、そこからの出世は容易だ。あるいは投資家側でベンチャー企業を支援する仕事をしたいと気づくかもしれない。

 いずれにせよ、会社を立ち上げて一定期間回してみることで、あなたは自分の人生や生き方と真剣に向き合わざるを得なくなる。主体的に働くか、働かないかを選択するのは自分自身だったのだと、嫌でも気づくだろう。会社を作って売る経験は、その人の生き方を変えるはずだ。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

この連載について

初回を読む
サクッと起業してサクッと売却する 就職でもなく自営業でもない新しい働き方

正田圭

本書は「会社を売却することを前提に起業をする」という斬新な働き方を提案します。「起業はハードルが高い」「会社を売るのはさらに難しい」と思われがちですが、「会社を作って売却するのは、世の中に数ある儲け話の中で、一番確実で、一番地に足の着...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

Tweetがありません