起業はコピペで充分! 情報に金をケチるな!

「会社を売却することを前提に起業をする」という斬新な働き方を提案する、正田圭さんの新刊『サクッと起業してサクッと売却する 就職でもなく自営業でもない新しい働き方』の特別掲載、第23回。起業にアイデアはいらない。真似で十分。起業はとにかく情報戦だ。情報を制するものが起業を制する。…正田さんは強く語ります。「とにかく情報に投資しろ!」


━「帝国データバンク」を本のように読む━


 そもそも、真似るのは悪いことではない。「学ぶ」の語源は「真似ぶ」、つまり「真似る」「真似をする」から来ている。門前の小僧は、和尚さんから直接お経を習うのではない。門前で掃除をしながら、和尚さんが毎朝唱えるお経をこっそり聞いて学ぶのだ。新しいことを学ぶには、まず形を真似するのが一番なのである。ただし、完全なるパクリはダメだ。ホームページのデザインやサービス名のロゴマークがそっくりなのはアウトである。ビジネスの仕組みを真似よう。

 では、どう真似すればいいか?まずは身近なサービス、身近で儲かっている会社を探してみよう。探し方にもコツがある。上場企業の「有価証券報告書」や、それらをインターネット上で閲覧できる金融庁の「EDINET」がある。海外事例を知りたければ、世界中のベンチャー企業の情報がストックされているデータベース「クランチベース」など、いろんなツールがあるからどんどん活用すべきだ。

 僕は昔、「帝国データバンク」を本のように読んでビジネスのネタを探していた。帝国データバンクのいいところは、読めば専門知識がなくても理解できることである。その会社の創業期から現在の事業内容までが、ストーリー仕立てで載っている。とてもうまくできた読み物だと思う。帝国データバンクの社員が足を使って取ってくる生の情報なので少々値は張るが、起業を考えているのならぜひとも読んでほしい。

 これで、儲かっている会社とそうでない会社を見つけていく。自分がよく利用する身近なサービスを提供している会社、儲かっていそうな会社、最近頻繁に名前を耳にする気になる会社のデータを、複数社分取り寄せてみよう。自分のやってみたい商売、なりたい社長像から会社をピックアップしてみてもいい。なぜこんな商売が成り立っているのか?どうしてこの店が繁盛しているのか?そんな疑問や好奇心を持ちながら見ていくと学びが多い。

 派手に儲かっているイメージがあったものの、データを見てみると意外と儲かっていない会社があれば、地味だけれど儲かっている会社もあるとわかるだろう。じっくりと見て、その会社のホームページや検索で引っかかる記事を読んでいくうちに、出資先や主要な仕入先や取引先にも気がつくようになり、その会社の商売の全体像が見えてくるはずだ。

 起業に必要なのは、突飛なアイデアや独創性、想像力ではない。業界や業界構造に関する知識、市場のニーズに対する認識力、状況を分析し意思決定する判断力だと思う。僕は、そのベースとなる前提知識を帝国データバンクから学んだ。

 まずはこうして、真似したくなる会社や事業を探してみよう。そして、いいと思った会社やそのビジネスモデルを、積極的に真似していこう。すでに儲かっている会社の型を学び、半年なり1年なりその通りにやってみることで、この分野ならこう工夫しよう、この事業ではシェアを取れなかったけどここにニッチな需要がありそうだ、などと見えてくるものがあるはずだ。

 起業はとにかく情報戦だ。情報を制するものが起業を制する。はじめて起業して、情報がない人は、とにかく情報に投資しろと言いたい。ネットに落っこちている無料の情報だけで事足りるような虫の良い話はない。本を買う、有料メルマガを購読する、note に課金する、セミナーに通う、コンサルを受けるなど、とにかく情報に投資するべきだ。特に、お金のない時ほど情報に投資すると良い。情報がないから金がなくなってしまっているのだ。

 僕は、15歳で株取引を始めたとき、元手は20〜30万円ほどしかなかったが、そのうち10万円は書籍代に費やした。資産の30〜50%相当を情報に投資したのだ。1冊3万円もするような書籍だって購入した。
 だからこそ、うまくいったのだと思う。世の中、知っているか知らないかだけで片付けられることは多い。情報に投資するのをケチらないことだ。

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サクッと起業してサクッと売却する 就職でもなく自営業でもない新しい働き方

正田圭

本書は「会社を売却することを前提に起業をする」という斬新な働き方を提案します。「起業はハードルが高い」「会社を売るのはさらに難しい」と思われがちですが、「会社を作って売却するのは、世の中に数ある儲け話の中で、一番確実で、一番地に足の着...もっと読む

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