資産2億〜3億円を境に、金融機関の態度が劇的に変わる!

「会社を売却することを前提に起業をする」という斬新な働き方を提案する、正田圭さんの新刊『サクッと起業してサクッと売却する 就職でもなく自営業でもない新しい働き方』の特別掲載、第19回。富裕層の資産管理や資産運用に関するサービスを提供している金融機関「プライベートバンク」って、ご存知ですか?

━僕がプライベートバンクを解約した理由━

Q 会社はいくらで売るのを目標にすればよいですか?

 これも非常によく聞かれる質問である。はっきり言って正解はない。会社の値段を決めるのは、あなたではなく買い手だからだ。そうはいっても、なんか指標が欲しいだろう。ということで、29 歳までに1億円を手元に残す、というのを一つの目標として掲げてみた。ちなみに、僕は19歳の時に1億5千万円で売却している。29歳の時は5億円で売却した。ほかにも多数売却している。もちろん、買った金額よりも低い金額でしか売れず、損したこともある。

 世間一般的には、1億円以上の資産を持っている人が「富裕層」、5億円以上の資産を持っている人が「超富裕層」と定義されているらしい。この定義は、誰が考えたのか知らないが、意外と的を射ていると思う。その理由は、資産2億〜3億円を境に、金融機関の態度が劇的に変わるからだ。

 会社を売って手に入れた多額の資産をどうするか。何度も会社を売ってきた起業家ならいざ知らず、初めて会社を売却する人にとっては未知の世界だろう。ここで少し、「プライベートバンク」というものを紹介しておく。

 プライベートバンクは富裕層を対象にした金融機関であり、富裕層の資産管理や資産運用に関するサービスを提供している。プライベートバンクによって差はあるものの、外資系のプライベートバンクのサービスを受けるには、最低でも2億円以上の資産が必要だ。具体的には、UBSとかロンバー・オディエ、ジュリアス・ベアなどがいわゆる外資系プライベートバンクだ。通常の銀行ともっとも違うのが、この「富裕層以外は相手にしない」点だろう。日本の銀行にはないような金融商品があり、為替の手数料が無料だったり、報酬の料率も安かったりと、がめつくない。営業も、「預けてください」という直接的なお願い営業ではなく、じつに上品である。

 プライベートバンクにはコンシェルジュサービスなるものがあり、富裕層人脈の紹介や予約の取れない人気店の予約、表には出てこない不動産物件の紹介、子どもの留学先の世話なども行う。最近ではベンチャー企業の投資案件まで紹介してくれるところもある。そのうち仮想通貨での一任勘定運用なんてものを始めるプライベートバンクが現れたって不思議ではない。プライベートバンクには日本の銀行に預けているより利回りのいい金融商品もあるが、それだけで莫大な儲けが出るようなものではない。元本割れの可能性のある商品もある。夢みたいな話はない。

 プライベートバンクに預ける人は、金融商品に魅力があるというより、このコンシェルジュサービスのようなプラスアルファ部分に対する期待が大きいと思われる。こうしたコンシェルジュサービスを巧みに使って、顧客の身の回りのお世話をしながら信頼を勝ち取り、その結果として金融商品を販売していくのがプライベートバンクのやり方なのだ。

 確かに、僕のように一発当てた成金からすると、プライベートバンカーは富裕層の世界に入るためのナビゲーター役として重宝する。  僕らが知らない富裕層の世界のお作法を教えてくれるし、仕立てのいい上質なスーツを着て、ワインとか、車とか、時計の話もできるし、相槌を打ちながら話も聞いてくれる。いっしょに飲みに行くには最高の相手だ。たとえて言うなら、資産管理や資産運用を手伝ってくれる「執事」のような人たちである。

 ただ、こうしたサービスは、最初のうちは物珍しい気がするが、一通り体験してしまうと、あとはどうということもなくなる。一度紹介してもらえば富裕層の世界に自分で出入りできるようになるし、富裕層の人脈が増えればプライベートバンカーにいちいち紹介してもらう必要もない。又聞きのプライベートバンカーよりも、実際にお金を払ってサービスを受けているこっちのほうがすぐに詳しくなってしまうのは当然だ。

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サクッと起業してサクッと売却する 就職でもなく自営業でもない新しい働き方

正田圭

本書は「会社を売却することを前提に起業をする」という斬新な働き方を提案します。「起業はハードルが高い」「会社を売るのはさらに難しい」と思われがちですが、「会社を作って売却するのは、世の中に数ある儲け話の中で、一番確実で、一番地に足の着...もっと読む

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