山本昌「一度しかない人生、なんでも楽しんじゃえ」ラジコン王者・広坂正美対談【3/3】

山本昌さんと広坂正美さんの対談もついにラスト。野球界とラジコン界のレジェンドふたりが、現役引退後のセカンドキャリアについて語り尽くします。この最終回でキーワードとなったのは「笑顔」。広坂さんによると、昌さんの笑顔は周りも幸せにする不思議な力があるそうです。いつでも明るく伸び伸びと——。この昌さんの精神こそ、ストレスの多い現代社会を生きる私たちに必要なものかもしれません。

50歳現役投手とRC世界王者、それぞれの"身の引き方"

山本昌(以下、山本) 今回、ぼくが書いた『笑顔の習慣34〜仕事と趣味と僕と野球』(内外出版社)には大きなテーマがひとつあるんです。それはセカンドキャリアをどう生きるか。ちなみに広坂さんが現役を退いたのはいつでしたっけ?

広坂正美(以下、広坂) そうですねえ、2009年です。

山本 なにかきっかけがあったんですか?

広坂 昌さんも知っているように、ラジコンはスポーツ。身体がしっかりしていないと、いいタイムが出せない。その中でも特に重要なのが目ですね。目がしっかりしていないと、得られる情報量が少なくなって圧倒的に不利なんです。その目が少しずつ悪くなったと感じてきたのが引退する10年前の1999年くらいでした。

山本 つまり目が悪くなってから、さらに10年現役生活を続けたと。


広坂 はい。眼鏡でごまかしながら続けたんです。

山本 そこから10年続けたのは、なぜですか?

広坂 ぼくは会社の看板も背負っていたし、チームもあったので、簡単に「はい、やめます」というわけにいかなかったんです。10年間、ごまかしごまかし続けて、ようやくやめられる時期がきてやめたというところですね。

山本 広坂さんは「ヨコモ」(※)の看板を背負ってきて、新車が出たらそれで勝たなきゃいけない。勝って、新製品の販売促進をするのが選手の役目ですからね。チャンピオンの広坂さんが勝てないんじゃ、会社も新車を売りようがない。その勝たなきゃいけないプレッシャーは並大抵のものではなかったと思う。

※広坂さんが所属する日本を代表するラジコンカーメーカー。

広坂 たしかにプレッシャーはありましたね。

山本 広坂さんがやめられたのは、思うに若くて強い子が育ってきたというのもあるんじゃないかと。ぼくにもそういうところがあった。絶好調でも先発6番手に入れないようじゃ、やめるしかないですから。ただぼくは、最後の最後まで悪あがきをしたんですが。

広坂 ぼくは最後まで現役にこだわる昌さんを見て、いいなあと思っていました。ぼくはそういうことができなかったですから。早くやめて若い人にバトンを渡さないとキリがない、そう思って引退を決めたんです。ですからぼくは、セカンドキャリアへの切り替えは比較的上手くいった方かもしれない。

山本 ぼくは広坂さんと違って、いつまでも野球をしていたかった。というのも野球をすることが自分にとっていちばん楽だったから。試合ではプレッシャーがかかるし、練習もつらいですが、野球のことなら、なにをやればいいかわかっていますからね。

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山本昌の楽しいセカンドキャリア講座|笑顔の習慣34

山本 昌

第二の人生は現役時代より忙しい――。50歳でのプロ野球界引退後、現在は野球解説者、コメンテーターとして引っ張りだこの山本昌さん。「マイナス思考の塊だった」という彼の人生を変えたのは、たった1つの習慣だった⁉ 仕事と趣味の2つの視点でセ...もっと読む

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コメント

KyhNolife |山本昌の楽しいセカンドキャリア講座|笑顔の習慣34|山本 昌|cakes(ケイクス) 1年以上前 replyretweetfavorite

Lovely_T_1978 >引退したら、我慢していたラジコンを思う存分やろうと思っていました。ところがいざ引退したら、むしろ忙しくなってしまってあまりできていないのが現状ですが……。 せつないな昌さん https://t.co/6W79pRL6dM https://t.co/KEQ7t5Sr0e 1年以上前 replyretweetfavorite

yamamoto34masa ラジコン世界王者の広坂正美さんとの対談も今回が最終回です。 一度しかない人生、なんでも楽しんじゃえ。 という気持ちでこれからも セカンドキャリアを楽しんでいきたいです。 https://t.co/1M5NUkIFPS 1年以上前 replyretweetfavorite