自分の顔をどう思っていますか?
いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。
あなたは自分の顔をどう思っていますか? そしてその自分の顔の美醜、何歳くらいの頃に知りましたか? 僕は自分がかっこよくないことを小学校の低学年の頃に知りました。僕、3歳上の兄がいまして、それが男前なんです。それで母が、兄と比べて「伸次は、あかんな。唇がぶあついし、鼻もだんごやし」と突然言ったんです。
ちなみに母は決して綺麗ではありません。そして父は結構かっこいい方です。なんとなく状況、わかりますよね。大人は子供を見て、「ここがお母さんと似ているなあ」とか「うわあ、お父さんに似て良かったねえ」って感じで言いますからね。その延長線上で、僕の顔が「こういう理由により兄よりブスなんだ」と宣言されたわけです。
僕、中学生の時はそこそこモテたんですね。勉強ができたし、バスケを真剣にやってたし、不良すぎないけどそこそこ悪っぽいグループに入っていたからだと思うんです。高校に入って、バンドをやろうと思って、ベースを買いました。でも、全然練習しないので当然うまくならないんです。そして色々とあって、僕がヴォーカルということになりました。
その時、ギターの友人が「林がヴォーカルかあ。顔がなあ。でも髪の毛が伸びたらなんとかなるかなあ」って言ったんですね。その瞬間に「あ、自分ってフロントに立てないくらいの顔なんだ」って気がつきました。でも、「親」や「同性の友人」ならまだまだ傷つかないものなんです。もしかして自分はかっこいいのかもしれないって心のどこかで思っているんです。
その気持ちが崩されたのは高校3年生の時でした。学園祭で「美男子コンテスト」をやることになって、僕のクラスから男性を一人代表で選ぶことになりました。クラスの女性たちが投票で選ぶことになったのですが、僕、ほんとお恥ずかしいのですが、「自分が選ばれたらどういうリアクションをしようかな」ってこっそり思ってたんですね。
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