リア充と草食系と勝ち組と負け犬

リア充ということばを、どんな時に使っていますか? サードウェイブコーヒーと言えば、どこのブランドでしょう? パンケーキ屋さんに、抵抗なく入れますか? 今回は、わたしたちが持っている「物事を見るためのメガネ」のお話です。

この連載の最初で、リア充の話をしたことを覚えていますか? 「ことはばサーチライトである」という話をした時に出した例です。

ことば(あるいは概念)は、反対の意味を持つことば(あるいは概念)とペアになっていることが多いです。時間vs.空間、女vs.男、上流vs.下流、美vs.醜、あっちvs.こっち、そばvs.うどん、などなどです(すいません、最後のは冗談です)。学生には「ことば(あるいは概念)をきちんと理解したかったら、対(つい)になることば(あるいは概念)が何か、考えてみるとイイよ」と教えています。

さて、リア充ということばも、非リア充ということばとペアになっています。同じような例はたくさんあります。例えば、草食系の逆は肉食系ですね。ちょっと古くなると、ネットバブルの頃、勝ち組という言い方がありました。逆は負け組です。あるいは、酒井順子氏の『負け犬の遠吠え』というベストセラーから生まれた負け犬ということばの逆は、勝ち犬ということになります。

こうした身もフタもない二分法は、「○○はリア充だ」とか「△△は草食系だ」というようにネタとして語られやすく、その結果、流行語になりやすいようです。こういった呼び名は、スキーマの典型例と言えます。

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matsu_take ブルーボトルコーヒー、レッドブル、小沢健二氏(あるいはコーネリアス氏)。今回は、スキーマについてです。 https://t.co/dJjNzoyq2T 10ヶ月前 replyretweetfavorite