第15回】15 圧倒的な自己肯定力

甲斐真一郎(FOLIO代表取締役CEO)

相場・商売・算数×両親の信頼=ネット証券

 「今日は株が上がった?」。甲斐真一郎は小学生のときから、株価の動きを母に聞くのが日課だった。両親は共に証券会社勤務。特に父は営業部長という仕事柄、株価が機嫌のバロメーターだったのだ。また、親戚には上場企業の創業社長もおり、株式相場や商売が身近な幼少期を過ごした。

かい・しんいちろう(35歳)/2006年、京都大学法学部を卒業後、ゴールドマン・サックス証券に入社。10年、バークレイズ証券に転職。2社で金利トレーダーを経験。15年11月、バークレイズ証券を退職し、翌月FOLIOを設立。大学休学中にプロボクサーとして活動。

 運命の歯車を動かしたのは、小学生時代に父がくれた算数の本だ。ピタゴラスの定理などの仕組みをやさしく解説していたその本を読み、甲斐は算数にのめり込む。それ以来、暇を見つけては算数オリンピックの問題を解くような日々を送ってきた。

 身の回りに相場や商売の他に算数も加わった。そして、甲斐がオンライン証券会社FOLIOを起業する最後のピースが両親の育て方だった。「あなたを全て信じるという姿勢だったので自己肯定的な性格になった」(甲斐)ため、常に人の輪の中心にいたいと思い、大きな夢を語って周囲を引き付ける人間に育った。

 そして、外資系証券会社時代の同僚や、IT業界で指折りのエンジニアやデザイナー、金融業界の重鎮たちが甲斐のビジョンの下に集った。目前に迫ったサービス開始に向けて、甲斐は前向きに全力疾走中だ。

Photo by T.S. ※ 『週刊ダイヤモンド』2017年4月22日号より転載


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