ブロックチェーンは、世界を上書きし続ける!

モノをお金でやり取りする“資本主義”から
コトを時間でやり取りする“時間主義”
モノを信用で直接やり取りする“記帳主義”
最後にコトを信用でやり取りする“信用主義”へ —。
今、お金を中心に大きな転換が起こっています。
お金はこれからどうなるのか?
その歴史と仕組み、変化、未来まですっきり解説!
山口揚平の書籍「新しい時代のお金の教科書」を特別公開します。


空間から時間へ—インターネットと双璧をなす革新技術


 さてお金にまつわる技術の話をしていきましょう。

 今話題になっているビットコインとはBが大文字の方は仮想通貨、そして小文字の方はブロックチェーンという技術のことを指しています。

 ビットコイン(Bitcoin)の価格が上がるかどうかは、まず第1にその信用と汎用、つまり利用者と利用場所の拡大にかかっていますが、第2に、さきほど述べた国家とネットワークの二つの層の戦いでもあります。そういう意味では国家の発行する法定通貨が弱くなるほどビットコインが強くなるでしょう。

 ビットコインのような無国籍通貨というのは、中央銀行と国家にとっては厄介な存在です。なぜなら無国籍の通貨の発行と対応しなくてはならないからです。そうすると秩序が保たれないからです。 ブロックチェーンの本質は分散台帳にある

 ブロックチェーンについては、その本質をしっかり知っておくと良いかもしれません。

 まずインターネットとブロックチェーンは別ものだということです。

 その違いを説明するのは難しいですがトライしてみましょう。例えば、AさんとBさんがいます。Aさんの100万円がBさんに移る時、どうするでしょうか?

 インターネットでは、Aさんの口座からBさんの口座にデジタル上のネットワーク(TCP/IP規格)を通ってデータが流れます。デジタルデータですから当然コピーが発生する。Bさんの口座に100万円のデータが表示されたと同時にAさんの口座からその金額を消さなければならない。これはわかります。

 ではブロックチェーンとは何か? 今度はパラパラ漫画を思い浮かべてください。

 ブロックチェーンではデータは「移動」しません。まず一枚目の紙にはAさんの口座に100万円が書いてあります。Bさんにはなにもなしです。しかし二枚目をめくるとあら不思議、Aさんの口座にはなにもなく、Bさんの口座に100万円と書いてある。パラパラ漫画やアニメの仕組みとはパラパラとセルをめくるとあたかも動いているように見えます。しかし実際には動いていない。視覚のトリックです。ブロックチェーンも同じです。これはAさん、Bさんの取引を記帳したわけです。そしてその世界中の膨大な取引の記帳を十分ごとに記帳し続ける。その記帳の束(ブロック)が連なっている(チェーン)から、ブロックチェーンなのです。

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山口揚平

モノをお金でやり取りする“資本主義”から コトを時間でやり取りする“時間主義” モノを信用で直接やり取りする“記帳主義” 最後にコトを信用でやり取りする“信用主義”へ —。 今、お金を中心に大きな転換が起こってい...もっと読む

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akira_amano インターネットはコミュニケーションを加速させ世界をつなげユーザーの情報空間を広げる技術である一方、ブロックチェーンは時間を刻み世界を「上書き」し続ける技術という対比。技術の特性が描き分けられていて、とても飲み込みやすかったです。 https://t.co/2tw6sXJknj 3ヶ月前 replyretweetfavorite

hmmt4645 なかなか分かりやすい説明だ。 "ブロックチェーンは、世界を「上書き」し続ける技術。インターネットと同じインパクトをブロックチェーンが持つといわれるのは、前者は空間を広げ、後者は時間を刻むからです。" https://t.co/eXWnr8bPOI 3ヶ月前 replyretweetfavorite

tznhy0203 面白い見方。なるほど (^-^) #スマートニュース 3ヶ月前 replyretweetfavorite