「天才も30過ぎればただのBB(ブスババア)」とはよく言ったものである
皆さんすでにご存じの通り、ブスというのは、ただ顔が悪いだけでやっていけるような甘い業界ではない。顔だけが売りのアイドルと同じように、加齢と共に人気が激減する。
ブスも年を取るごとに、そこにババアが同化しだし、30過ぎれば美人でもみんなババア、つまりブス、という雑すぎる世界観の人間からは全部同じに見え始めるため、顔がブスなだけでは目立てなくなってしまうのだ。
そうなると「10代、20代の時はトップブスだったのに…」という過去の栄光にすがって余生を過ごすことになってしまう。
「天才も30過ぎればただのBB(ブスババア)」とはよく言ったものである。
つまり埋没してしまわないためには、才能(ブス)に甘えることなく精進が必要ということである。
まず大事なのは、世の流れに敏感であることだ。一回ウケたギャグでも延々やっていたら飽きられるし、むしろつまらなくなる。
しばらくは「ブス」という、ドアを開けて入ってきただけで面白いという、出オチ芸で皆さんに満足していただけるだろうが、そのうち、目も慣れる。
一向に皆さん慣れる様子がなく、何回やっても新鮮な笑顔や驚きを見せてくれる、という場合は、どの業界にも一人はいる「ホンモノの天才」だと言えるので、そのギフトを授けてくれた神に感謝しよう。
だがそんな、天才は一握り。凡人は努力と技術でやっていくしかないのだ。同じことを続けている間に、次々と新しいブスがドアを開けて入ってくるのである。
そういう私も、書いたそばから書いたことを忘れるので、同じことを何回も言っているような気がする。その反面、編集部側は積極的にトレンドを押さえたいと思っているようだ。
選ばれたのは「ブスの忖度」ではなく「ブスのたしなみ」
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