価値観はずれているほうがいい?
—— 結婚相手に対して「価値観が合うこと」を求める人は多いですが、雨月さんは結婚されてから、奥さんと価値観の違いで苦労することはありますか?
雨月メッツェンバウム次郎(以下、雨月) 僕と妻の価値観は根本的には全く違うんですけれど、苦労はないですね。食事にこれくらいお金をかけてもいいっていう金銭感覚とか、生活するうえでの快・不快の感覚が合っているので。
—— 価値観が違っていても気にならないんですか?
雨月 ならないかな。
下田美咲(以下、下田) そもそも、価値観って合わなくてもいいですよね。
雨月 うん。どう生きたいとかどう死にたいとか、生き方の価値観は妻とずれていていいと思ってます。だからこそおもしろいのかなと。
下田 仕事じゃないから、別に意見を一つにまとめる必要がないですしね。
雨月 妻は、僕に全てを任せているわけではなく、たまたま僕の生き方に「同行」してくれているだけ、という感じが伝わってきます(笑)。
下田 意志のある女性なんですね。
雨月 うん、確固たる自我というか自立を感じます。それが彼女の魅力なのかなって思っています。下田さん夫婦はどんな感じですか? 価値観は違いますか?
下田 私たちも価値観は違いますね。その方が便利だなと思ってます。
雨月 便利?
下田 価値観が違うと、自分がイヤだと思っていることでも、相手にとってはイヤじゃなかったりするから、頼みごとをしやすいんですよね。もし価値観が同じだったら、相手は内心イヤだなと思いながらも、優しさで引き受けてくれたりしますよね。でも、それって頼んだ側もイヤじゃないですか。
雨月 なるほど、そういうことか。
下田 分かりやすい例だと、私、食べ物はとにかく出来立てがいいんです。1秒でも風化していくのがイヤ。刻一刻と、表面が乾いて、温度がぬるくなっていくのが超ストレスに感じるから、お店では料理が来た瞬間に食べたい。でも、彼は出来立てへのこだわりがないから、一緒にトンカツを食べに行って、来た瞬間に赤ちゃんが泣き出したとしても、トンカツを気にせず赤ちゃんをあやしてくれる。私は来た瞬間に食べたいから、そういう時に、価値観が違っていて便利だなと思います。
雨月 なるほど。確かに便利ですね。
下田 だから、価値観はずれてるほうがいい。
浮気は0だけがプレミアム
—— 浮気に関してはどう考えていますか? 前回、お二人とも、結婚前は遊び尽くした方がいいっておっしゃっていましたが。
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