人生に意味なんてないのでは……と絶望しはじめたあなたへ
『アウトサイダー』コリン・ウィルソン
(中村保男訳・集英社)初出1956
退屈な日常 VS 退屈からの脱却
どうしたら人は「日常の退屈」に負けずに生きられるのか? そんな疑問に文学を通して答える、とにかく死ぬほどおもしろい本。#処女作 #文芸・哲学・歴史・芸術を一挙横断 #ニーチェ #カミュ #ドストエフスキー #ヘッセ #キルケゴール #知的スリラー #文章がかっこいいんだよなぁ #「日常の退屈からの脱却」というテーマを鮮やかに浮き上がらせる #現代人特有の病 #その脱出法とは #大学生にぜひ読んでほしい一冊
自分がもっとも自分となるような、つまり最大限に自己を表現できるような行動方式を見いだすのが「アウトサイダー」の仕事である
……こんなことを言うのは、コリン・ウィルソンしかいない。
「アウトサイダー」は、たまたま自分が幸運に恵まれているから世界を肯定するのではなく、あくまでも自分の「意思」による肯定をしたいと願う。
タイトルともなっている「アウトサイダー」とはいったい何者のことなのか? 「日常の退屈」に負けずに、どうしたら人は楽しく生きられるのか?
そんな疑問を、古今東西の文学を引っ張り出しながら論じた本です。
「人生いったい何の意味があるんだ」って今も思っているのなら、ぜひこの本を読んでみてほしい。
ニーチェ、カミュ、ドストエフスキー、ヘッセ、キルケゴール……様々な人物とその作品を登場させながら、著者は「アウトサイダー」というものの姿を鮮やかに明らかにしていく、のですが。
結局、この本に書いてあることは、この疑問に尽きるのです。
—なぜ私たちは日常生活に倦怠するのか?
あなたも一度くらいありますよね? 「人生いったい何の意味があるんだ」って思ったこと。もし思った、だけじゃなくて、今も思っているのなら、ぜひこの本を読んでみてほしいです。
ここにあなたの答えがあるもんだから。
毎日同じことを繰り返す日常って、なんて退屈なんでしょうね。
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