毎日、家を出て職場や学校に行くまでの道のりについて考えて下さい。到着までに、どれだけの数の看板や広告といった商業的な情報にさらされているのか、考えてみて下さい。町中を歩けば、きっと数えることができないぐらいたくさんの商業的な情報にさらされているはずです。商店街だったら、50メートル歩くだけでたくさんの看板が目に入っているはずです。電車に乗れば、中吊り広告や車内の液晶ディスプレイから提供される情報が嫌でも目に入ります。そんなものがあまりない田舎であっても、クルマで聞くラジオや手元のスマホの中にも広告が満ちあふれています。
このように、わたしたちは、毎日、莫大な数の商業的な情報に日々さらされています。しかしそれらをすべて読んだり聞いたりしているわけではありません。意識的、無意識的に、どのような情報を読み取るのか、という絞り込みを行っているのです。これを「知覚の選択性」と言います。
知覚の選択性は、提供の仕方とわたしたち消費者の受け取り方の2つによって、そのあり方が変わります。
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