牛込の加寿子荘

牛込の加寿子荘」 第二十二回

隣人のタエコさんが引っ越した原因は階下の男!? そして加寿子荘は新しい住人を迎えることに……。 築40年を超える「加寿子荘」での生活風景。能町みね子の自叙伝風小説!

長谷部とタエコは、会うたびに話が盛り上がっていたらしい。

いや、盛り上がっていたのは実のところ長谷部のほうだけで、タエコは決して乗り気ではなかったようです。しかし元来気の弱いタエコのこと、おそらく押されるままいつも話に乗らざるをえない状況だったのでしょう。

そのうち長谷部は調子に乗りだしたようで、ことあるごとにタエコに「料理を作ってやろう」だの「オレのシャツにアイロンかけてくれよ」だのとからみはじめるようになったらしい。しまいには「マッサージしてやろう」と言いだし、しまいには大家である加寿子さんにまで「マッサージしてやるよ」と言い出したとか。

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能町みね子

築40年を超える「加寿子荘」での生活風景。能町みね子の自叙伝風小説!

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