芝居をする子供たちは、台本を読んだとき、シチュエーションをイメージし、役柄の気持ちを深く考える洞察力が求められます。私たちはレッスンを通してそういった力を引き出そうとし、本を読むこと、映画を観ることを事あるごとに勧めています。
本をたくさん読んでいる子は、本当にボキャブラリーが豊富で、何を聞いてもすぐに答えてくれます。そして作品を通して自分が感じたこと、考えたことを自分の言葉で話せるようになっていきます。
自分のことを自分の言葉で人に伝えるのは、言うのは簡単ですが、実際には難しいもの。「大人になればできる」と思う人もいるかもしれませんが、いやいやどうして。 実際は、なんらかの訓練をしなければできるようにはならないと思います。
でも、読書や映画鑑賞は、子供のうちから〝楽しみながらできる訓練〞のようなものです。たくさんの作品の蓄積があれば、相手が大人でも対等に会話ができるようになりますし、感想を述べて、「自分がどんなふうに感じる人間か」を伝えることもで きます。その力は当然、社会に出たあとも役立つはずです。
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