心のない挨拶なら、しないほうがいい。
これは、私たちが子供たちに接していて、いつも思うことです。
もちろん、挨拶はしてほしいです。挨拶は最低限のコミュニケーションスキルですし、当たり前にできてほしいものです。ただ、「親に言われたから」などと、その場限りの機械的な挨拶など、まったく意味がないと思っています。
人は挨拶を通して誰かに接することで、相手に興味を持ったり、好きになったりするのではないでしょうか。そこが大事なのに、挨拶だけで終わってしまったら意味がありません。挨拶は、人間関係の入り口だということを親御さんにも認識していただきたいと思っています。
私たちは、レッスンの際に子供たちに自己紹介をしてもらいますが、「大きな声で挨拶してごらん」と促します。撮影現場に行ったら、子供であっても一緒にモノを作っていく仲間であり、一員です。その場にいるあらゆるポジションの関係者全員に聞こえるように挨拶をして、本番を迎えます。子供たちには、どれだけ多くのスタッフの方が出演者を支えてくださっているかを事前に見せているので、彼らにも思いを伝えようとして、自然に声が大きくなります。そういった実体験が自信になるのでしょう。現場に出れば出るほど気持ちのいい挨拶が身についていきます。
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