カッコよさ」の定義が狂わされる、司馬遼太郎が描いた土方歳三

京大院生の書店スタッフが「正直、これ読んだら人生狂っちゃうよね」と思う名著を選んでみた。29作目は、司馬遼太郎の『燃えよ剣』。「カッコよさ」の定義が狂わされる、問答無用にカッコいい歴史小説。土方歳三は負けてもなお、カッコいい。【3刷出来!】『人生を狂わす名著50』より特別連載。作家、有川浩も推薦! →公開は毎週木・金です。

理想の「生き様」や「美学」を探している青少年たちへ!

『燃えよ剣』司馬遼太郎
(新潮社)初出1970

「結果」のカッコよさ VS 「姿勢」のカッコよさ

「カッコよさ」の定義が狂わされる、問答無用にカッコいい歴史小説。土方歳三は負けてもなお、カッコいい。#歴史小説 #幕末が舞台 #新選組 #土方歳三 #司馬文学の原点にして頂点 #男の子の成長物語が好きな人ぜひ! #男の子はぜひ若いうちに読んでー!! #カッコよさを思い出したいときに読みたい一冊


「読むべき時期」というものが存在する本があります。
 別にその時期に読まなくてもいいんだけど、でもやっぱり「この時期に読んだ方がおもしろく読めるであろう」本。その時期だからこそ芯まで浸み込むことのできる何かを持っている本。
 具体的に言うと—やっぱり『ライ麦畑でつかまえて』は10代20代の本だと思うし、『人間失格』も思春期の本だと思う。逆に『門』なんかは歳とってからの方が理解できそう。

 そして、この本も、そういう類の一冊ではないかな、と思うのです。
『燃えよ剣』……この本は、司馬遼太郎による、青少年のための青少年本なのです。

—時は幕末。
 京の町で「鬼」とまで怖れられたのは、新選組副長の土方歳三。
 しかし彼は最初から武士だったわけではない、元は「バラガキのトシ」と呼ばれた喧嘩好きの百姓息子だったのだ……。
 この土方歳三の生涯を、稀代の歴史小説家・司馬遼太郎がそれはもうカッコよく描いたのが『燃えよ剣』なんですね。やーもうカッコいいんだよなぁ、これが。

《人生を狂わせるこの一言》

「春の好きなひとは、いつもあしたに望みをかけている、と云いますね」

 この小説を読むと、「カッコいい、って結局何なのだろう?」と思います。

本当は、16歳になるまで読んでおいてほしかった本

 実際、土方歳三がしていることなんて、

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『人生を狂わす名著50』(ライツ社刊)著者、三宅香帆による文学レポート。  ふと「いまの文学の流行りをレポート」みたいな内容を書いてみようかなと思い立ちました! なんとなく、音楽や映画だと「ナタリー」みたいな流行をまとめる記事っ...もっと読む

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コメント

03rysk いいよなぁ ”土方歳三のカッコよさ—つまりはその「姿勢」に対する美学—” 1年以上前 replyretweetfavorite

ikb わかる。 負けてもなおかっこいい。 それは「筋が通っている」こと。 貫けること。 武士は食… https://t.co/1NTyxVT7Yz 1年以上前 replyretweetfavorite

m3_myk ▶︎cakes連載更新です! 司馬遼太郎の『燃えよ剣』をご紹介してます。 なんかサムネイルが出ないから画像はっとく!笑 https://t.co/1Tmjzu9tGL https://t.co/tnT2SaIDLA 1年以上前 replyretweetfavorite