真剣に質問しているのに
相手がスマホをチラ見している!
こちらが一生懸命質問しているのに、相手がどこかソワソワしていたり、へたをすると手元のスマホをチラチラ見ていたりすることって、ありますよね。
人の話を聞く気があるのか!とカチンとくるのも当然ですが、ここはちょっとクールダウンして、原因が「自分」のほうにあるのではないかと考えてみましょう。
相手がこちらの話を聞き流しているようなとき、まず疑ってみるべきは、あなたの「表情」です。
そう言われてもピンとこないかもしれません。
「表情」の大切さを、私はセミナーでもよくお話しするのですが、その言葉を真剣に受け止めてくれる人は、正直なところ0パーセントです。
ですが、表情というものは皆さんが考えるより10倍も20倍も大切なんです。
あなたの目線、相手に届いていないことはありませんか?
相手から会話に対する集中力を奪ってしまう表情とは、一体どのようなものなのでしょうか。
それはずばり「あなたのほうに、集中力がないように見える表情」です。
具体的には「視線がキョロキョロとあちこちを泳いでいる」ような表情です。
コミュニケーションにおいて「相手の目を見て話す」のは基本中の基本。
目線がキョロキョロと動く人は、落ち着きがなく、会話に集中していないように見えます。
そんな人が相手だと、話を聞く側が「この話、早く終わらないかなあ」という気持ちになってくるのも当然ですよね。
日本人は、もともとアイコンタクトが苦手な人種なので、相手の目を見ずに話す人が少なくありません。
せっかくいい質問をしていても、これでは相手からいい答えを引き出すどころか、話を聞いてもらうというスタート地点にさえ立てないんです。
目線はあなたが思うより10倍大事!
「話の内容がきちんとしているなら、アイコンタクトがちょっとくらい下手でも構わないじゃないか」と思う人もいるかもしれません。
しかし、コミュニケーションにおいては「表情」は「言葉」以上に重みを持ちます。
そのことを説明した、有名な心理学の法則が「メラビアンの法則」です。
この法則によると、聞き手に影響を与える情報の順位は次のとおりです。
1位 視覚情報(見た目・表情・しぐさ・視線)
2位 聴覚情報(声の質・早さ・大きさ・口調)
3位 言語情報(言葉そのもの)
会話に与える影響は、アイコンタクトを含む「見た目の情報」が55パーセントと最も高く、「話の内容そのもの」が与える影響はわずか7%にすぎないんです。
これはアメリカのデータですが、私自身の実感で言えば、日本人が「見た目の情報」に受ける影響はさらに高く、70パーセントくらいになるでしょう。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。