順調に進んでいたビジネスも突如どん底へ…。人生山あり谷あり。

15歳で起業した著者が超富裕層になるまでの15年を振り返る『15歳で起業したぼくが社長になって学んだこと』特別掲載、第25回。ひょんなきっかけから芦屋のある投資家の家に住み込みで勉強をさせてもらえるこにとなった正田さん。非常に有意義な時を過ごします。しかし、安定していくかのように思えたビジネスが大事件に巻き込まれることに…。

芦屋の投資家のかばん持ち体験

 以前にホームページの制作の仕方を教えてくれた社長から、ひょんなことから芦屋に住む投資家を紹介してもらった。

 とはいっても何か仕事をするわけではなく、ただ関西に遊びに出かけたついでに、みんなでご飯を食べに行っただけなのだが、そこでその投資家の知識や実績、今取り掛かっている案件の話を聞いて、僕は衝撃を受けた。その場で「今日から住み込みで勉強させてください」と頼み込み、投資家も、酔った拍子で気軽に「ええで!」と言ってくれたのである。僕はその一言を逃さずに、出会ったその日からそのまま芦屋の豪邸に3カ月くらい住み込み、彼が投資に至る意思決定や、会社売却までの一部始終を傍から見させてもらうことになったのだ。今思い出しても僕は無礼な人間なのだが、その日はなんと、大晦日であった。

 この3カ月は、僕にとって実に有意義な時間だった。会社経営について気になることがあれば、彼にいつでも直接聞くことができた。これとは別に、会社経営の勉強になると言って、彼はよく「モノポリー」をやりたがった。今考えてみると、ただ単にゲームが好きなだけだったのかもしれないが、ゲームの合間に経営についての話を聞きながら、夜遅くまでプレーした。

 大学生が社長のかばん持ちを1日だけ務めるという体験イベントがあるらしいが、いわばそれを本格的にした長期バージョンと言えた。

 これは自分にとって、かなりいい経験になった。それまでは、他の人がどんなふうにビジネスを進め、どういう基準で意思決定をしているのかを見る機会がなかった。だが、僕はそのプロセスにいつも興味があって、いつか学んでみたいと思っていたのだ。

 どんな勉強にも言えるのかもしれないが、自分が経験したことがないものや、知識のないものについていくら学んでも、なかなか内容が頭に入ってこないものだ。もしくは、自分の経験や知識がある一定のレベルに達していない場合も、何を勉強しても知識はなかなか根付かない。

 反対に、効率よく学べるのは、学習と実体験が同時に起きているときや、一度経験したことを後から机上で学び直しているときだ。

 そういう意味では、実際に会社が売却されていく場面に立ち会うことができたのは、知識と経験が確実に頭に浸透していく感じがして、実に心地よかった。

 事業サポートがうまく回り始めたこともあり、収入はかなり安定していた。僕に入ってくる分だけを考えたら、年収で3000万から4000万円ほどあった。

 会社売却後に手元にあった9000万円は、遊興費やホテル代、勉強費、投資の失敗といったことのためにすべて消えてしまったが、どうにか再び収入源を確保できたので、生活水準を下げることなく過ごすことができた。

乗り越えられなかった危機

 そろそろ修業期にピリオドを打ち、多角化経営に軸足を移していくことを考え始めていた。そのきっかけは、コンサル業務に限界を感じたことだった。

 コンサルだけでも年に数千万円を稼げる自信はある。ただし、それ以上のものを望めるかというと、疑問符が付いた。

 結局のところ、コンサルは自分の時間を切り売りしながら進めていく仕事なので、稼働するにあたってどうしても限界が出てくる。部下に教えることも考えたが、どうしても経営はセンスによるところが多いので、教えるのにも限界があった。自分のノウハウをセミナーのような形で販売するには、まだ成長中の身としては時期尚早にも思えた。

 そこで、コンサル以外の事業として僕が考えたのは、レバレッジが掛けられる商売だった。「金持ち父さん」風に言うなら、自分が働くのではなくて、「お金に働いてもらう」ビジネスである。

 いろいろと検討した結果、僕は不動産投資を始めることにした。

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15歳で起業したぼくが社長になって学んだこと

正田圭

「僕は、どこにでもいるごく普通の子どもでした。両親はサラリーマンと専業主婦で、自分に特別な才能があったとも思えません」と語る著者、正田圭さん。そんな正田さんの「お金持ちになりたい!」という目覚めから、ついに超富裕層となった今日までの、...もっと読む

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