東京に行こう!」。高校三年生の実業家は、そう決心した。

15歳で起業した著者が超富裕層になるまでの15年を振り返る『15歳で起業したぼくが社長になって学んだこと』特別掲載、第12回。SEO事業は順調に成長していますが、正田青年はその将来に不安も感じていました。「東京に行こう」。正田青年、高校3年生での決断です。ついに山が動きました。

ネット広告の仕組み

 ありがたいことに、SEO事業は成長を続け、それなりの収入を得られるようになってきた。

 収益は、契約を結んだ時点でまずは45万円ほどの着手金をもらうことで安定させていった。もしも今、こんな金額の提案をしたら「ばかにしてんのかよ!」と言われるだろうが、そのころはまだかなりの額の着手金をもらうことができたのだ。

 その後は成功報酬型のスタイルにシフトしていった。例えば、1カ月50万円でレーシックを宣伝したい眼科と契約を結んだとする。1カ月30日間のうち、レーシックというキーワード検索で、仮に15日の間1ページ目に表示されれば50万円の半分をもらえるという仕組みだった。もちろん、30日間ずっと1ページ目に表示されれば50万円を受け取ることができた。

 稼ぐためには“売れ筋”のキーワードを扱うことが重要だった。いくら上位表示されても、クライアントの収益が向上しなければ解約されてしまうため、どこに営業をかけるべきか、クライアントの選定には力を入れていた。

 時折、グーグルやヤフーが検索のロジックを変え、僕たちが開発した手法が機能しなくなることもあった。その一方で、ロジックが変わったおかげで、それまであまり検索に引っかかってこなかったものが急に1ページ目に浮上してくる場合もあった。いずれにせよ、幅広いキーワードを対象にして、たくさんの契約が取れれば収入が安定することから、顧客獲得には常に注力していた。

 アプローチの仕方もそのころは結構単純で、検索すると2ページ目に出てくるような企業のホームページを開き、問い合わせフォームに「御社のサイトを検索サイトの上位に表示させませんか? 1ページ目に表示されるだけで、こんなにアクセス数が変わります」というメッセージをひたすら送るという作業を繰り返した。

 当時は、オーバーチュア広告(キーワードを検索すると表示される有料広告)がまだ目新しかった時期でもあった。そこで、オーバーチュア広告を出している企業に電話をかけたり、メールを送ったりして、「一般の検索でも上位に表示されるようにしませんか?」という提案を行った。

 オーバーチュア広告は、一般検索の結果とは違い、1キーワードごとの値段を完全入札方式のオークションで決定し、競り勝ったところが広告を表示できるというシステムになっていた。お金を払ってオーバーチュア広告を出している企業は、当然、一般検索でも上位に表示されたいと考えているはずで、そうした会社をターゲットにして営業をかけていたのだ。

東京進出

 SEO事業をさらに発展させるために、ホームページ制作会社や印刷会社と業務提携をするようにもなった。ホームページの制作会社であれば、制作依頼をした企業からネット上での広告について相談を受けることもあるだろうと考えたのだ。実際にその考えは的中し、業務提携先の制作会社や印刷会社を経由してSEOの委託注文がたくさん入ってくるようになった。

 僕らの会社はまだまだ知名度も低いので、形式としては制作会社が受注し、こちらが指定した料金に、制作会社が自分たちの取り分を上乗せして先方に請求するという方法をとった。

 こうした方法を通じて、僕たちは自分たちで営業をせずに大口の顧客を確保することに成功するようになる。

 あるとき、提携先の制作会社が、都内の某有名私立大学からの依頼でホームページを作っていたことがあった。そのつながりで、大学から仕事を頼まれることもあった。「新しいホームページを作るついでに、その大学がSEOを頼みたいって言ってるんだけど、できる?」

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

この連載について

初回を読む
15歳で起業したぼくが社長になって学んだこと

正田圭

「僕は、どこにでもいるごく普通の子どもでした。両親はサラリーマンと専業主婦で、自分に特別な才能があったとも思えません」と語る著者、正田圭さん。そんな正田さんの「お金持ちになりたい!」という目覚めから、ついに超富裕層となった今日までの、...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

Tweetがありません