高校生が、法人用銀行口座を持つということ。

15歳で起業した著者が超富裕層になるまでの15年を振り返る『15歳で起業したぼくが社長になって学んだこと』特別掲載、第9回。アフィリエイトビジネスで安定した収入を得られるようになった正田少年。人の縁により、法人用の銀行口座をいとも簡単に手に入れることができました。新たなビジネス展開が始まります。

会社を手に入れる

 お金が安定的に稼げるようになった時点で僕が思ったのは、アフィリエイトは「金持ち父さん」が言っていた不動産の仕組みと似ているということだった。

 いくつかのポイントを押さえてしっかりとしたSEO対策をしておけば、自分のサイトは常に上位に表示されるように設定でき、ネットユーザーがそこを通って買い物をするたびにお金がチャリンチャリンと入ってくる。定期的な収入を確保できるという点で不動産に似ていたのだ。

 ただし不動産と違うのは、アフィリエイトには不動産ほど元手が掛からないという点だった。そこに関しては不動産経営よりも優れていると言えた。

 SEOというのは検索エンジン最適化のことで、これをしっかりと行っておけば、特定のサイトを検索サイトで上位に表示できるというものだ。

 今ではこうした方法をわかりやすく解説する本がたくさんあるが、当時はほとんどなかった。仮にあったとしても内容が初歩的過ぎて、僕たちの知識に追いついておらず、仕方がないので自分たちで考えながらやり方を進化させていった。

 アフィリエイトのようなネットビジネスだけでなく、実業的なものにも興味が出てきたため、インターネットで知り合った何人かの仲間と有料の動画配信サービスを立ち上げようとしたこともある。

 大学受験の予備校で衛星受講が流行った時期のことだ。当時は衛星受講とはいっても、予備校にテレビとビデオが置いてあり、受験生は予備校まで足を運んでビデオで授業を受けるのが一般的だった。

 しかし、これからはインターネットの時代になる。パソコン上でテキストをダウンロードすることが可能になり、地方の受験生も大都市圏で行われているようなハイレベルな授業を受けることができれば絶対に喜ばれるはずだ。また、ネット配信で授業が受けられるようになれば、教科ごとに場所を移動しなくてもすむ。

 需要があると判断した僕は、動画サイトを立ち上げるために外部の人間にシステムの開発を依頼し、うまく完成させることができれば必ず人気が出るに違いないと確信した。

 だが、準備の段階で、動画サービスを利用する人から会費を徴収するために銀行に法人口座を作らなければいけないことがわかると、足踏みを強いられることになった。

 法人口座を作るには、当然、法人格が必要だ。ところが僕は、まだ自分の会社を持っていなかった。しかも、受験勉強をしていると思っている親にも会社を作ることを説明する必要があり、それもまた億おっ劫くうだった。

 どうしようかと散々迷っていたら、Bが「俺のおじさんなら会社の口座貸してくれるかもしれないから、聞いてあげるよ」と言うので、その言葉に甘えることにした。

 すると、「使ってないから、これ、使っていいよ」と言われたようで、いとも簡単に法人用の銀行口座をもらうことができたのだった。

 これを境にして、完全な意味での自分名義の会社ではなかったが、一応自分の「会社」を持つことができたのだった。

 Bのおじさんからは、税金の処理だけはしっかりとしてほしいと言われ、税理士を紹介された。ただし、「税金の処理」と言われても、こちらにはそんな知識は一切ないので、最初のうちは何がなんだかよくわかっていなかった。

 例えば、領収書さえもらっておけば、経費として計上できると思い込み、マンガ本、コンビニで買った飲み物、夜遊びしたときの飲食代など、お金を使うたびに領収書を集めていた。だが、それらを経費として処理しようとすると、税理士から経費にできないと言われたりすることがよくあった。

 また、人を初めて雇用したときも、源泉徴収や雇用保険のことなどはまったくわからなかったので、月給30万円という契約であれば、それを毎月社員の口座に払い込んでおけば問題はないと思っていたくらいだった。こうしたところも、あとになって税理士に指摘され、徐々に会社としての体裁を整えていくという始末だった。

 さて、いざ会社を手に入れたまではよかったが、計画は順調に進んでいかなかった。ネットで知り合い、その後にシステム開発を依頼していた人物が完成品を納品せずに持ち逃げし、他の会社に売り込んでしまったのだ。そのため、計画自体が宙ぶらりんの状態に陥ってしまい、サービスを開始することができなくなった。

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15歳で起業したぼくが社長になって学んだこと

正田圭

「僕は、どこにでもいるごく普通の子どもでした。両親はサラリーマンと専業主婦で、自分に特別な才能があったとも思えません」と語る著者、正田圭さん。そんな正田さんの「お金持ちになりたい!」という目覚めから、ついに超富裕層となった今日までの、...もっと読む

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