大人が邪魔をする! 中学生トレーダーの意外な事情。

15歳で起業した著者が超富裕層になるまでの15年を振り返る『15歳で起業したぼくが社長になって学んだこと』特別掲載、第7回。順調に株を運用する正田少年と仲間たち。しかし、出資をしてくれたA君の両親が、ビジネスの話をやたらと聞いてくるようになる。疑心暗鬼にかられる少年たち。彼らの下した結論は?

出資元との軋轢

 この時期、出資をしてくれたAの両親が、僕たちにやたらと経過を聞いてくるようになる。最初のうちは様子を確かめるだけという感じだったが、次第にどういう手法で取引をしているのかを聞いてくるようになり、僕らはそのたびにトラックレコードやシミュレーションのデータを見せて説明しなくてはならなかった。

 出資元に説明義務があることは理解していたが、先方からの問い合わせが頻繁に続くと、僕らの手法を盗もうとしているのではないかと疑い始め、過度に警戒するようになった。もしも独自の手法が拡散してしまったら、それ以降は通用しなくなってしまう。僕たちの猜疑心は最高潮に達し、「こいつら、金の力に物を言わせて僕たちの手法を盗もうとしているに違いない」と思い込むようになっていった。

 先方としては、出資したお金がしっかりと運用されているか確かめたかっただけかもしれない。そもそも、僕らが使っていた口座は彼らのものであり、様子が気になるのは当然とも言えた。にもかかわらず、僕たちは明らかに過剰反応をしていた。

 先方からの問い合わせがあるたびに、僕たちは自分たちの手法を教えることを拒否し続けた。このままではいつか関係が険悪になると考えた僕たちは、思い切ってお金を返すことにした。

 返金を決めた後、僕はAの家に足を運んだ。

「もう人のお金を運用するのは疲れました。学校の勉強もあるし、いったん辞めます」

 事実、他人のことを疑いながらトレードをすることに疲れており、タイミングとしてもいい時期に来ていた。

 相手に返したお金は、1150万円だった。借りた1000万円に150万円を上乗せした額だった。僕としては、1年弱で何もトレードの知識がない人間が運用して15%増えたら御の字だろうと思ったからだ。ところが彼らは、税金のことを考えたらこれでは赤字だし、そもそも増えた分の80%は自分たちのものだと言い始めた。

 当時の僕らは税金の知識もなく、ファンドが運用するときのフィーの取り決めなど知らないので、こちらが子どもだと思って訳のわからない言葉を並べ、少しでも多くのお金をむしりとろうとしているに違いないと勘違いした。

「手法をパクれないとなったら、今度は金かよ。とんでもない奴らだ!」

 こんなことを言い合って、リスクを背負って僕たちに投資のチャンスをくれた友だちの親を罵った。

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15歳で起業したぼくが社長になって学んだこと

正田圭

「僕は、どこにでもいるごく普通の子どもでした。両親はサラリーマンと専業主婦で、自分に特別な才能があったとも思えません」と語る著者、正田圭さん。そんな正田さんの「お金持ちになりたい!」という目覚めから、ついに超富裕層となった今日までの、...もっと読む

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