47歳になった今だからこそわかる、「失恋」の真理

小説家の森美樹さんが自分自身の経験を交えながら、性を追及し、迷走する日々を綴るこの連載。第3回目は「失恋」についてのお話です。

大人になると、失恋にもキャパシティが出てくる。現在は既婚者の私だが、そこにたどりつくまでの道は決して平坦ではなかった。結婚が安穏とした暮らしに直結するわけでもないのだが、とりあえずは恋のゴールと設定できる。

37歳でなんとか恋を制覇した私。独身時代は数多の失恋を繰り返し、30歳手前からいつしか「失恋回復マニュアル」を活用するようになった。これは私オリジナルのマニュアルで、手ひどい仕打ち(浮気、二股、DV、etc)やどうしようもない運命(遠距離、親の反対、死別、etc)に翻弄されたとしても、しれっと面子を保てるように作られたものだ。

その目次には、「引越しをする」「スマホの機種変更をする」といったごく一般的なものから、「肉体労働をする」「札所巡りをする」といったやや風変わりのものまで様々ある。

昭和の美魔女作家、宇野千代は「失恋したら失恋体操をする」と言った。大泣きして暴れまくって1日でその恋を忘れるのだそうだ。それに習って私がかつてつくった「失恋回復マニュアル」だが、特筆すべきは「恋愛カウンセラーに会ってみる」だった。

失恋直後に孤独でいると、彼との思い出あるいは彼は今頃何している妄想に毒される。友人知人に会うのも避けたほうがいい。過去に私が吐き出した、彼とのあれこれが、友人知人の中で湯垢みたいにこびりついているだろうから。ゆえに私は、見ず知らずの恋愛のプロに会いに行こうと決意した。10年以上も前だろうか。どんな処方箋をしてくれるのか興味もあった。

恋愛カウンセラーの意外なアドバイス
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アラフィフ作家の迷走性活

森美樹

小説家の森美樹さんは、取材や趣味の場で、性のプロフェッショナルや性への探究心が強い方からさまざまな話を聞くのだそう。森さん自身も20代の頃から性的な縁に事欠かない人生でした。47歳の今、自分自身の経験を交えながら、性を追及し、迷走する...もっと読む

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