人生の幸福度・裕福度は「質問のうまさ」に比例する!【前編】 

質問を制するものは、人生を制する。質問は、相手から欲しい情報を引きだすためだけでなく、協力や合意を得たり、納得してもらったりする場合にも、実は鍵になっています。ではどうすればこの「質問力」を高めることができるのでしょうか。「超一流できる人の質問力」連載中の安田正氏にその極意を聞いてきました。本日公開の連載記事もあわせてご覧ください。「 部下に嫌われない」極意は、ジャパネットの高田社長にあり!


—新刊『超一流できる人の質問力』、発売おめでとうございます。シリーズ64万部のベストセラー、『超一流の雑談力』の「次」にくる入魂の新作とのことですが、今回はなぜ「質問」にフォーカスされたのでしょうか?


超一流 できる人の質問力 人を動かす20の極秘テクニック


安田正(以下、安田) 質問するのがヘタな人が多すぎるからです(笑)。とくに、この日本では。そもそも、「質問」というものに対してどんなイメージを持っていますか?

—何かの答えを引き出すもの……でしょうか。

安田 ですよね。たいていの人のイメージはそこで止まっています。けれども、私たちの会話は、思っているよりもはるかに多くの「質問」であふれています。たとえば「来週、有休とっていいですか?」と上司にお伺いを立てるのも、「この商品を買ってくれませんか?」と顧客に営業するのも、「もっと安くしてくれませんか?」とお店の人に交渉するのも、ぜんぶ質問ですよね。「結婚してくれませんか?」と恋人に気持ちを確かめるのだって質問です。つまり「聞き方」がよければハッピーになれるし、悪ければアンハッピーな結果になる。

—そう考えると、がぜん「質問」の重みが増しますね。

安田 そのとおりです。ビジネスでの成功も、プライベートでの幸福も、ほとんど「質問の仕方」ひとつにかかっていると言っても過言ではありません。ところが、世の中には「質問」の威力を正しく理解している人があまりに少ない。「疑問に対する答えを引き出すためのもの」という単純な発想しかないので、雑でへたくそな質問をしていても、みんな平気なんです。日本人の質問は、概して何を訊きたいのかよくわからなかったり、的外れだったりする。そんな人たちは、人生でものすごく損をしていると思うんですよ。

「質問する側」が会話のイニシアチブを握る!

安田 「質問」が、なぜそれほど大事なのか。それは、「聞く側」こそが会話の流れを作るからです。本当にいい質問をされると、聞かれたほうも考えがまとまるし、新しい考えもどんどん出てくる。つまり、答えのクオリティは質問のクオリティに左右されるんです。新聞記者とかインタビュアーでも、いい質問をする人はいい答えを引き出すことができる。「映画監督が新作を語る」みたいなインタビューを見ていても、同じ人間が答えているのに、すごくつまらない記事もあれば、初めて明かされる制作秘話がどんどん出てくる記事もありますよね。これはすべて、聞き手の力量の差が表れているわけです。

—話す側ではなく、聞く側が会話を支配するんですね。

安田 興味深いのは、頭のいい人や話の面白い人が、必ずしも上手な聞き手ではないということですよね。やくみつるさんなんかもそうですけど、インタビュアーになるとまるで冴えない。自分の話術に自信がある人は、どうしても自分で話したくなってしまうので、脳の回路が「質問」よりも「自分の意見」とか「反論」のほうに回ってしまいがちなんです。それだと、質問という形を借りた「俺トーク」になってしまう。

—相手としてはテンションが下がりますよね。会話が盛り下がってしまう。

安田 そのとおり。会話から何かを得たいのであれば、そういう質問者にはなってはいけません。そもそも、人間というのは自分が話しているときのほうが楽しいんです。鼻先にニンジンをぶら下げられた馬みたいに、相手がどんどん面白いことや高度なことを話し出すような質問でなければ、本来の質問ではありません。質問の目的とは、相手から新しい情報や考え方を吸収して、自分の情報や考え方をレベルアップさせること。それなのに、自分の話ばかりしてどうするんだ、ということですよね。

—ひとりよがりなままで終わってしまいますよね。

安田 ぼくは年に何回かハワイに行くんですが、そこでアメリカ人とよく宗教の話をするんです。するともう、質問の応酬ですよ。「俺はクリスチャンだけど、おまえの宗教はなんなの?」「イナリアン(神道)だよ」「おまえの神はどこがすごいの?」「ぼくの神は、ぼくがイナリアンでありつづけるなら、同時にクリスチャンになっても文句は言わないよ」「それで神と言えるのか?」「それは神様の位置づけが違うからだよ。あなたたちは神様にコントロールされているけど、ぼくらと神様とは一対一の関係なんだよ」……といった具合で、どんどんお互いのナマの声が引き出されていく。これが「質問が機能している」という状態なんです。

—おもしろいですね。

安田 質問というのは、とどのつまり「おもしろい」ものなんです。自分の知らなかったことを知り、自分の考えてもみなかったことを考えるためのツール。それを日本人はおもしろくなくしてますよね。

「自問自答」の習慣で人生が変わる!

—なぜ、日本人は質問がヘタなんでしょう?

安田 自分で自分に質問する習慣がないからでしょうね。だから、質問の訓練ができてない。日本人とアメリカ人とを比べたとき、まず感じるのは「子供のしつけ」のやり方の違いなんです。日本の場合、とにかく質問せずに、親の価値観を押しつけるでしょう。「宿題しなきゃ、遊びに行っちゃダメ!」とか。

—アメリカでは違うのでしょうか?

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シリーズ累計64万部『超一流の雑談力』著者が、「次」の大テーマ「質問力」に挑む!

超一流 できる人の質問力

安田正
マガジンハウス
2017-10-19

この連載について

初回を読む
超一流 できる人の質問力

安田正

私たちの日常会話は「質問」であふれています。「有休とっていいですか?」と、上司にお伺いを立てるのも、「この商品を買ってくれませんか?」と、顧客に営業するのも、「結婚してくれませんか?」と、恋人の気持ちを確かめるのも、すべて質問。「聞き...もっと読む

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コメント

tokuyoshikeiji 日本人の質問は、概して何を訊きたいのかよくわからなかったり、的外れだったりする☜テレビの記者に多く見受けられるヤ〜ツ=З ※当社調べ 3年弱前 replyretweetfavorite

maho_0812 なるほどねー! ハッピーな時にコンサルしようっと 3年弱前 replyretweetfavorite

suguruko ”質問を通して、その子自身が判断できるように、アイデンティティを子どもの頃から植え付けるんです” なるほど。 3年弱前 replyretweetfavorite

megamurara 質問の目的とは、相手から新しい情報や考え方を吸収して、自分の情報や考え方をレベルアップさせること。 3年弱前 replyretweetfavorite