ブラジル人男性が紹介してくれた日本人女性
いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。
昔、ブラジルに2ヶ月ほど滞在していた頃のこと。ブラジル人って誰かの家に集まってちょっとしたパーティをよくやるんですね。まあただの飲み会なのですが、みんなでビールを飲みながら、音楽をガンガンかけて踊ったりするパーティがあるんです。
そんなパーティで、あるブラジル人男性から「僕の心から愛する世界一の美女を紹介しよう」って言われて、ある女性を紹介されました。なんで僕にと不思議に思っていたんですが、その女性が日本人だったんです。彼は僕に紹介しながら「ほら、シンジ、俺のエミ(仮)、すごく魅力的だろう」みたいなことを言うわけです。僕ももちろん「うわあ、美しいね。はじめまして」と答えるんですが、エミさんも「はじめまして、日本人とこんな場所で会えるなんて」みたいなことを言ってたんです。
それで、彼がトイレかなんかでその席を離れることがありまして、僕とエミさんは日本語に変えて「どうもどうも」みたいな感じで、日本人っぽく話したんですね。それでエミさんがこう言ったんです。
「なんかごめんなさいね。パウロ(仮)が、私のこと魅力的だ綺麗だ最高だって言ってて、シンジさんも話あわせてもらって。
私、全然自分のこと綺麗だとかは思ってないんですけど、パウロは本気で私のこと最高だって思ってるんです。あれ、本気で言ってるんですよ。全然、冗談じゃなく本気で私のこと綺麗だって思ってるんです。
でも私、すごく嬉しいし、今幸せなんです。日本でいたとき、私ずっと自分がブスだってコンプレックスだらけだったんですけど、こっちに来たらいろんな顔の人がいっぱいいるし、私みたいな女性のことを好きだって思う男性も結構いるんです。
それでパウロも本気で私のこと綺麗だって思ってくれてるんです。なんかシンジさんには話をあわせてもらって申し訳ないんですけど、そういうことなんです」
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