「天皇」ってなに?
「日本」という国を象徴する存在です
もし、子供に「天皇ってなに?」と聞かれたら、なんと答えればいいでしょう。
憲法第一条には、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の在する日本国民の総意に基く」とあります。つまり、天皇とは日本という国と日本国民統合の象徴たる地位、またはその個人のことを指します。しかし、子供に「天皇は日本という国の象徴なんだよ」と答えたところで、きっと理解できないでしょう。
では、「象徴」とはどういうことでしょう。
「象徴」を辞書的に説明するなら、鳩が平和を象徴し、ハートマークが愛情を、王冠が王様を表すように、「抽象的な概念などを具体的なものによって間接的に表現すること」をいいます。つまり、桜や日の丸がそうであるように、天皇は日本という国を連想させるシンボルなのです。
もともと「天皇」という称号の起源は、道教の「天皇大帝」にありました。古代中国では天空のある一点を中心として星々が巡っていることを知り、その中心を北辰と呼び、宇宙の中心として神格化していました。それが宇宙の最高神、「天皇大帝」だったのです。その概念が日本に渡り、「天皇」という称号が生まれたとされています。