前回、それで食っていこうというわけでもない一般の個人ユーザーが、ブログやソーシャルネットワークなどで情報を発信する理由、つまり自身を「メディア化」することに感じる魅力とは何だろうか、という話をしました。
当たり前の話ですが、「誰にも絶対に読んでもらいたくない」と思ってブログを書くという人はいません。人が自分のノートに日記を書かずにブログに日々の思いを綴るのは、それがどこかの誰かの目に触れて何らかの反応を引き起こす可能性を信じるからです。
しかし、実際にブログやソーシャルネットワークに思いを綴り始めると、それに他人から見て少しでも面白い内容が含まれていれば、あっという間に「いいね」が付き、リツイートされ、ブックマークされて、すごい数のアクセスがなだれ込み始めます。
これまでリアルで自分の言うことを聞いてくれる人など、数人、せいぜい十数人しかいなかったのに、突然数百人、数千人の人が見に来て、感想を言ってくれたりほめたり貶したりするようになると、突然自分がすごい「アウラ」をまとったように思えてしまうわけです。
数字の裏の「気持ち」を読み、それを集める戦略を立てる
ネット上のコンテンツは蓄積され、それがまた新たなアテンションを生み出していくので、ブログの場合はアクセス数、ツイッターの場合はフォロワーといった「蓄積」の指標が、まとったアウラの表れとして可視化されます。
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