ミスを指摘すると、
言い訳ばかり返ってくる
後輩くんに5日前から資料の作成を頼んでいたあなたですが、今日提出された資料を見ると、あちこちにミスが。
本人のためにも、ここはちゃんと指摘しておきたいところですよね。
あなた 「さっき提出してもらった資料、ちょっとまとめが雑じゃない?」
後輩くん「すみません。期日が短かったもので……」
あなた 「いや、5日もあれば十分だろ」
後輩くん「他にもいろいろ立て込んでいたもので……」
あなたとしては、後輩くんを責め立てたいわけではなく、今後のために反省を促したいだけ。なのに後輩くんは言い訳ばかりです。
これには、さすがのあなたも思わず声を荒らげそうに……。
どうして後輩くんは言い訳を繰り返すのでしょう?
むやみに「相手のミス」を
攻撃していませんか?
雑な資料を提出した後輩くんに対して、「ちょっとまとめ方が雑じゃない?」とストレートに尋ねたあなた。
これに対して後輩くんが言い訳ばかりするのは、あなたに「叱られた」と思ったからでしょう。
このように、「質問」は時として相手に「叱責」だと受け取られてしまうことがあります。
その理由は、質問の内容が「相手のミス」を攻撃するようなものだったから。
ミスを攻撃された時点で、相手は「防御モード」に入ってしまい、こちらの言い分を素直に聞く姿勢ではなくなってしまうんです。
似たようなシチュエーションを、家庭で経験したことのある人も多いのではないでしょうか?
一日中一生懸命働いて、クタクタになって家に帰ってきたところ、なぜか夕飯のしたくができていないことに気づいたあなた。
思わずカチンときて、奥さんにこう言ってしまいます。
あなた「おい、なんで夕めしできてないんだよ!?」
奥さん「 お隣の奥さんにちょっと相談されてたのよ。そのうちにスーパーが閉まっちゃったの!」
やはり、言い訳しか返ってきませんよね。
しかも、かなり語気強めの言い訳です。あなたがいきなり奥さんのミスを指摘したせいで、奥さんは完全に「素直に反省する気」をなくしてしまっています。
言い訳というものは、するほうも聞かされるほうもイヤな気持ちにしかなりません。
この手詰まりの展開に対して、打つ手はあるのでしょうか?
質問は、相手が受け入れやすい順番で!
例えば冒頭のシーンで、あなたが後輩くんに次のように声をかけていたとすれば、どうでしょうか。
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