こんにちは、きのコです。
今回は、私にとっての新しい出会いの話をしたいと思います。
サバイバルゲーム仲間だったIさん
Iさんと最初に知り合ったのは、SNSを介してでした。
お互いにサバイバルゲームが大好きな彼と私。お気に入りの銃の話や、最近行ったサバゲフィールドの話で和気あいあいと盛り上がるのはもちろんですが、私がSNSで書くポリアモリーや恋愛・性の話題にも、彼は好意的で真面目な反応をしてくれていました。
ポリアモリーであることをオープンにしているとはいえ、まったく無関係な「サバイバルゲーム」という話題で私とつながった人もいる公開のSNSでこの話をしていると、時折「こんなことをあけすけに語って、気持ち悪がられていないかな…」などと、心の片隅でちょっぴり不安になったりもするもの。そういう中でサバゲつながりにも関わらず、ポリアモリーとしての私の発言にも良い意味で興味をもってくれる彼に対して、私は「私のする性の話にも引いたりしないし、それでいて勘違いして馴れ馴れしく迫ってくることもないし、器が大きくて話しやすい方だなぁ」と感じていました。
そのうちIさんと私は、一緒にサバゲに出かけるようになりました。
彼とは、サバゲで走り回るのももちろんだけれど、お喋りするのもとにかく楽しいのです。サバゲの話、恋愛の話、仕事の話、音楽の話、どんな話をしていても面白くて、時間が経つのを忘れるくらいでした。
そんな中で彼に惹かれていることを自覚した私は、ある日のサバゲの帰り道、思い切って「好きです」と告白したのです。彼は驚きながらも、「嬉しいよ。これからもよろしくね」と喜んでくれました。
デートの前日に急に仕事が入ってしまい…
数日後。Iさんと私は、改めてデートの約束をしようとして、日程の調整をしていました。彼も私も仕事やプライベートがかなり多忙で、スケジュールを合わせるのは至難の業です。
その時もどうにか空いている日にデートをねじ込んだのですが、タイミングの悪いことに、前日になって彼に仕事の予定が入ってしまいました。
社長から「非常に重要な会議だから、必ず出席してほしい」と言われた彼でしたが、なんと「その日は恋人と非常に重要なデートなので、欠席させてください!」と真正面から社長に頼んだというのです。
それを聞いた私は「えっ、私たちってもう付き合ってるの!?もしそうならすごく嬉しいけど、本当に私と恋人同士になっちゃっていいの……?」と、喜びつつも戸惑ってしまいました。
それまで、私は「好きです」とは言ったものの、お付き合いするかどうかについてはまだ悩んでいました。私と恋人同士になるということは、相手を私の(けっこう波乱万丈な)人生に巻き込んでしまうことだと思っていたからです。
これまでの連載でも書いたように、「友達」や「恋人」という肩書きの区別にあまり重要性を感じていない私にとって、「好き」と「付き合いたい」は必ずしもイコールではありません。ただ、「恋人」という肩書きが世間的に大きな意味をもつものであることは理解しているつもりです。だからこそ、その肩書きを誰かと共有することには、どちらかというと慎重になってしまうのです。
Iさんを世間の好奇の目に晒したくない
デートのために会議を欠席してきてくれたIさんに、私は改めて自分の不安な気持ちを伝えました。
「私と恋人同士になると、取材で『ポリアモリーと付き合うってどうなの?』とか、恋愛やセックスについて、根掘り葉掘り訊かれるかもしれない。それに『あの人、ポリアモリーな彼女がいるんだって……』と噂されるかも。私自身は他人から何をどう言われてもいいけど、私が愛する人たち、私を愛する人たちを世間の好奇の目に晒したくない」