絶対忘れないでしょうね多分。最高の日ですよ」

28年間のSMAPの活動とその思いを、数々の言動から振り返り、幼少期から三十代に至るまでのファンの女性の28年の歴史と共に纏めあげ、「アイドルとは、ファンとは何か」を問い直すアイドルとファンのノンフィクション書籍『SMAPと、とあるファンの物語』。本書を公開する連載、21回目。5人となったものの人気は過熱するSMAP。草彅や稲垣に新たな動き。森も初勝利。6人は独自の活動を活発化させていくーー。

 一方、森の入所式の5日後、スマスマ初回と同時に放送を開始していた木村主演の月9ドラマ「ロングバケーション」(フジテレビ)は最終回で36・7%の高視聴率を獲得、その勢いも受けた直後のスマスマは通常回にもかかわらず視聴率29・5%を記録する。

「SMAPの魅力をどこまで表現できるのか  それが『SMAP×SMAP』という番組の挑戦です」

 初代プロデューサーである荒井昭博のこの言葉通り、歌や笑いに加えて男性の料理の華麗な手さばきでなく地道な基礎練習すらもエンターテインメントにしてしまうアイドルの冠番組は、メンバーが5人になってもなお、勢いを落とすことなく順調に支持を拡大していった。

 この頃からメディアではさまざまな称賛の言葉がSMAPに向けられるようになった。

「100%超の視聴率集団」

「CM界の救世主」

 草彅が語っている。

「SMAPのキャリアの中でいろんな番組と関わってきたわけなんだけど、本当の意味での僕らのスタートは、『スマスマ』なんだよね。タイトルが僕らの名前ってことで、皆さんに認知されたと言う実感がある」

 だが思えば、彼らを取り巻く華やかな賛美や認知の中で、1996年の私はいつから、SMAPが「5人」であることを当たり前のように受け入れていたのだろう。

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SMAPの28年間の活動と、とあるファンの女性の28年間。決して交わることはなかった。でも、支えられていた。そんな両者の紆余曲折の歩みから見えてくる、アイドルの“意味”。アイドル文化が生み落とした新世代の書き手によるSMAPとそのファンのノンフィクション。

この連載について

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SMAPとそのファンの物語—あの頃の未来に私たちは立ってはいないけど

乗田綾子

転校を繰り返し、不登校にもなってしまった。思い焦がれた上京は、失敗した。願ったとおりの現実を生きるのは、難しい。だけど――。小学校低学年から30歳に至るまで、とある女性の人生にずっと寄り添っていたのは、親でも彼氏でもなくアイドルだった...もっと読む

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