ブスとは1匹見つけたら30匹は出てきてくれる頼もしい存在である
この連載は週一なので、少なくとも週に一回はブスのことのみを考える時間があり、原稿を書くのに何回も「ブス」とタイピングしているのだ。
これ以上の悪習慣は存在しないのではないか。週一で麻薬をやっているのに等しいし、法で規制されてない分、シャブよりも性質が悪い。
唯一の良い点は、中毒性がない点だ。すでに通算一年以上、このブス(ブス図鑑)をヤり続けているが、「ブスのことを考えないと手が震えて幻覚が見える」などということは一切なく、今でも仕事じゃなかったら1秒ですら考えることはないと思っている。
このように「ブス」というのは、依存性のない、スカッと爽やかな存在なのだ。恐れることなくどんどんヤってほしい。
これだけ長くやっていると、もうブスに言うことは何もない。むしろ、ブスに言いたいことなど最初からなかった。
「俺は忙しいので帰らせてもらう。ブスどもに車を与えるな」と、毎回ブチぎれて屋敷に帰っていくような有様なのだが、逆に、ブスを見つけてわざわざ「ブス」と言ったり、芸能人などの美貌の衰えを誰よりも早く察知しネットに大発表している人間は、どれだけ暇なのかと思う。
おそらく寿命が10兆年ぐらいあるのだろう。だったら、1億年くらいブスのために使ってもまったく惜しくないだろうから、これからも頑張ってほしい。
つまり、毎回ネタ切れは感じる。しかし、何か取っ掛かりさえあれば、何かしら言うことが出てきてしまうのがブスである。
このように、ブスとは1匹見つけたら30匹は出てきてくれる頼もしい存在でもあるのだ。
1年続けた「週一でブスのことを考える=『ブ習慣』」の成果とは
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