リー・クアンユー(シンガポール初代首相)
【第4回】カミサマにならなかった嫌われ者

悪の親玉としてイメージされがちな「独裁者」たち。この連載では、世界を代表する独裁者たちが、若い頃にどのような知識や価値観、思想などの「教養」を得て、それをどう国家支配に反映させたのかを読み解いてゆきます。第1弾はシンガポール初代首相リー・クアンユー。小国をのしあがらせた独裁者が国民から受ける評価とは。(『独裁者の教養』より)

高い国際性を持つ英国式の基礎教養と、経済と法学についての体系的知識。学歴と教育を重視するエリート至上主義。日本の軍政統治にすら適応して知識を学び取る合理的精神と、「力の統治」への揺るぎなき信頼。そして、非常時には闇市で財を成すことも辞さない狡猾さ—。

独立当初は国家の存続すら危ぶまれた小国シンガポールを、アジアでトップの先進国に押し上げたリーの個性の多くは、青年時代に形成されたものだった。

リーは英国留学時代の盟友である呉慶瑞(ゴー・ケンスイ)ら、英語教育を受けたエリート集団を幕僚とした統治機構を作り上げ、「株式会社シンガポール」と称されるほどのシステマティックな国家体制を確立した。

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この連載について

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独裁者の教養

安田峰俊

悪の親玉としてイメージされがちな「独裁者」たち。しかし、彼らは優れていたからこそ「独裁」を行えたはずです。そこで、この連載では、世界を代表する独裁者たちが、若い頃にどのような知識や価値観、思想などの「教養」を得て、それをどう国家支配に...もっと読む

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