早くも3刷、増刷出来!
「もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓」
デザートなんぞ作ってみる
みなさまこんにちは。芸術の秋に誘われて突然40年ぶりにピアノを習い始めたイナガキです。いや~面白すぎる! 練習嫌いだった子供の頃が信じられません。ピアノを弾きすぎてお腹がすくありさま。全く人生は何が起きるかわからんね。
さて本日もさらにしつこく炊き込み御飯……と思いましたが、さすがにクレームが来そうなのでとりあえずはやめておきます。
で、秋といえば……そうご飯だけじゃない。フルーツの秋です。梨やら柿やらリンゴやらミカンやらぶどうやら、この時期の果物売り場は本当にニギヤカ。四季のある日本の恵みを痛切に感じる。つまりは「食欲の秋」ってそういうことなんだなと改めて。
そう秋は収穫の季節なのです。
なので今回は、いつもの食卓から少し離れて「デザート編」です。
いやー、デザート作り……。
地味メシ派の私にはかなり無縁の世界です(笑)。
いやね、外では時々食べるんですよ。でも自分でデザート作りってあーた、オーブンも電子レンジもない、カセットコンロ1個の暮らしでそんなことできるわけない!
でもね、実はたまーにやるんです。
もちろん凝ったことはしません。っていうかできません。っていうか改めて考えるとこれをデザート作りと呼んでいいのかどうか……(汗)。ただ果物を食べる時、そのまま食べるのが少ししんどい時があるのです。何しろふだん冷たいものを食べていないので(なんせ冷蔵庫がない)、リンゴを一個食べるとお腹が冷えてちょっと元気がなくなったりしたりする。
というわけで、デザート作りというよりも、ただ生の果物を加熱するだけに近い。
でもですね、これがバカにならない美味しさなんです!
というわけで、今回はその「デザートづくり」を大公開。
まずは、焼きリンゴ。
これはですね、子供の頃に母が作ってくれた数少ないお菓子の一つです。
高度成長時代に次々と新しい道具を手に入れた我が家では、私が小学生の時、オーブンレンジなるものが導入されました。当時、オーブンといえばお菓子作り! 我が家で手作りのお菓子が焼けるなんて! それは絵本で読んだ西洋の童話の世界そのものでした。リンゴの芯をくりぬいて、その穴にバターをたっぷりとブランデーと砂糖を詰め込んでオーブンで焼く。これがもう、作っているそばからなんとも言えないあま~い香りがして、いよいよオーブンから取り出した熱々のとろけるリンゴを崩しながら食べる時の幸せよ! 残ったら冷たく冷やして食べても、またこれが美味しいんですよね。
しかし、現在の我が家にはオーブンもありません。さらに砂糖もバターもない。なので、あるもので工夫してみたのです。
オーブン代わりに、愛用の小さなストウブ鍋を使います。しかし鍋が小さすぎて丸ごとのリンゴが入らない……。なので半分にカットしました。中央の芯のところをスプーンでほじくり出して丸く穴を開け、そこに練りゴマとレーズンを詰めます。で、少量の日本酒を垂らして蓋を閉じ、カセットコンロにかけて弱火でじっくりと火を入れる。
つまりはバターの代わりに練りゴマ、砂糖の代わりにレーズン、ブランデーの代わりに日本酒を使ったというわけ。
いやー……。
大成功!!
練りゴマが実にコクがあって、めちゃくちゃいい仕事してるじゃないか! バターを超えたかもしれない。
いやしかし、必要は発明の母というか、何事もやればできますね! 私って天才かもとちらりと妄想。まあ頭の中で何を考えようが自由です。
手作り干し柿のうまさときたら
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。