「カブトガニそっくりだが、俺は彼女が一番美人だと思う」という株を買ったら損をする
「美人投票」という言葉がある。
わかりやすく言えば、ミスコンのようなものだ。審査員が「美人だ」と思う者に票を入れ、一番の美人を決める。女を容姿で品定めするという行為は、現代では一歩間違えると、モンゴルくらいの面積を焼き払う大炎上に繋がる。
しかし、当の本人が「俺の美で殴りに来た」「あんなブス、ワンパンっすよ」「3秒だ」と容姿で戦うことを前提で自らリングに上がったのなら、ミスコンはボクシングと同じスポーツカテゴリなので、文句を言う必要はないだろう。
そうではなく、リングに上がってもいない人間に、審査員に選ばれてもいない奴が点数をつけるから揉めるのだ。草野球をしているところに、いきなりプロレスのレフェリーが乱入。10カウントとって試合を終了させたら、それが山本小鉄でもバットでフルスイングである。
実はこの「美人投票」、本来の意味だけではなく、金融市場でも使われるそうだ。
株というのは自分が上がりそう、と思った株ではなく、「他の多くの人間が上がりそうと思った株」を買う必要がある。
ミスコンでいうなら「確かにカブトガニそっくりだが、俺は彼女が一番美人だと思う」という株を買ったら損をする。逆に、「何かをコピペしてきたとしか思えぬ特長のない模範的美人だが、大多数の人間が美人と思う美人」のような株を買えば儲かる。
「逆に俺は一番ブスを選ぶ」と言われても、何が逆かわからない
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