自分の変態度をグレードアップしたいあなたへ
『眠れる美女』川端康成
(プチグラパブリッシング)初出1961
常識的フェチシズム VS 狂気的フェチシズム
日本屈指の変態作家といえば川端康成でしょ! ノーベル賞作家の描く美少女の官能っぷりは最高です。#戦後の日本文学 #ノーベル文学賞受賞作家 #中編小説 #美少女が出てくる小説が好きな人には絶対読んでほしい #川端康成って日本の小説家の中でいちばん変態だと思う #老人がひたすら眠る女の子と添い寝 #デカダンス文学とも言われるやつ #変態になりたいときに読もう
美人には、眠っていてほしい。
眠れる森の美女—そんな題名の童話もありますが、眠っている美少女、というのはどうにもこうにも魅力的です。
夜への誘惑を掻き立てられるからなのか、起きている時間への妄想が膨らむからなのか、あるいは何をしても怒られないからなのか、その理由は様々でしょうが。
たぶん、ある男たちにとって「眠る美少女」は究極のフェチシズムなんですよね。
美しい彼女が起きて自分に笑いかけるよりも、ずっとずっと魅惑的で官能的で美しい姿—それが「眠る美少女」。
川端康成の『眠れる美女』という小説は、「眠る美少女」への偏愛つまりフェチシズムをものすごーくエロティックに、美しく、そして妖しく描いています。読んでいると女の私でもふはぁ、とため息をついてしまうくらい、フェチというものへの狂気を感じる。
偏愛とはすなわち狂気です。本当に。
いや、「慣れているのかな」じゃないやろじいさんっ、
とツッコミを入れたい文章・・・なのに・・・
小説の舞台は、海の近くに建っている宿。そこは薬で眠っている裸の女の子と添い寝をすることができる、秘密の娼館。やって来た客はこう言われるのです。
「たちの悪いいたずらはなさないで下さいませよ、眠っている女の子の口に指を入れようとなさったりすることもいけませんよ」……つまり眠る彼女たちにすこしくらい触ってもいいけど、本番は禁止ってこと。
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