FOK46—フォークオーケン46歳
【第16回】ノドに引っかかった魚の小骨

ライブを続けるうちに、ライブハウスの方から誘われる機会も出てきたFOK46。そんなとき、江古田のライブハウスから「永島浩之さんと一緒にやってもらえませんか?」と提案されます。ボーカルユニット「いんぐりもんぐり」に所属して、一世を風靡した永島さんに、オーケンにはずっと謝りたいと思っている出来事があって……。

 FOK46はその後も弾き語りライブを行なった。
 そのうち「どーも最近、大槻ケンヂが公開ギター練習のようなものをやっているらしい」とのウワサが、ライブハウス界隈で広まり始めたようだった。
 逆に、「うちでそのFOKなんちゃらをやりませんか?」と誘ってくださる店も出てきた。
「永島浩之さんとうちでライブどうですか?」
 と声をかけてくれたのは江古田の小さなライブハウスであった。

「…ナガシマさん…あ、いんぐりもんぐりの?」
 失礼ながら最初、お名前を聞いて永島さんの人物像がパッと浮かんで来なかったのは、もう長く、音楽活動をされていない、との彼のウワサをどこかで聞いたことがあったからだと思う。
 永島浩之さんは二人組ボーカルユニット「いんぐりもんぐり」のメンバーとして高校生の頃にデビュー。テレビの若者向けテレビ番組司会を務め、絶大な人気を得る。武道館公演も成功させるが、どんなアーティストにもある人気の波の中でいつしか、僕の耳にはその名を聞く機会がなくなっていった。ある時、フーリューズとユニット名を変えた彼らが、当時にしてはいささか時代遅れの感もあるパラパラ風ダンスに合わせて、コミカルな歌を歌っている姿を見た。お世辞にも 経費のかかった映像とは思えず、そのチープな全体の雰囲気に、正直、笑ってしまった。

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小説 FOK46—フォークオーケン46歳

大槻ケンヂ

30年以上音楽活動を続けてきた、ロックミュージシャンの大槻ケンヂ。楽器演奏と歌を歌うのを同時にできないという理由で、ボーカルに徹してきた彼が、2012年、ギターの弾き語りでのソロツアーを始めた。その名も『FOK46(フォークオーケン4...もっと読む

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コメント

bennymanji https://t.co/nw7FxbmRgx、0007 約1年前 replyretweetfavorite

bennymanji https://t.co/nw7FxbmRgx 7 約1年前 replyretweetfavorite

kusanagikenta くっそぉ、いい話だなあ。江古田のライブハウス、おっさん2人の泣ける笑い話。 5年以上前 replyretweetfavorite

HAL_emon 泣いた(T ^ T)逃げられない、やるしかない。 5年以上前 replyretweetfavorite