こっからがスタートラインなんじゃないか、森!」

28年間のSMAPの活動とその思いを、数々の言動から振り返り、幼少期から三十代に至るまでのファンの女性の28年の歴史と共に纏めあげ、「アイドルとは、ファンとは何か」を問い直すアイドルとファンのノンフィクション書籍『SMAPと、とあるファンの物語』。本書を公開する連載、18回目。活動の幅も広げ、自分たちの冠番組すら手にしようとしていた6人。しかし、「彼」だけは5人とは違った決断を下そうとしていた。

 SMAPはこの頃になると、デビュー時には想像もつかなかったほどの、多岐にわたる活躍を見せ始めている。

 従来の「ドラマ班」「バラエティ班」路線はもちろん、木村がトーク番組に出たり、また中居が連続ドラマに挑戦したりと、あえて個性の境界線を越えるような仕事も受けるようになり、その度に彼らの存在はますますお茶の間へと浸透していく。

 またグループとしてはレギュラーの「夢がMORI MORI」と同時進行で、冠番組「SMAPのがんばりましょう」(フジテレビ)が放送をスタート。毎週月曜から金曜まで放送される10分の深夜番組は、演芸、大喜利、ドラマ、歌、トーク、コントと日替わりでSMAPの様々な魅力を描く、アイドルとしては異例の内容になっていた。

 プロデューサーは荒井昭博。放送はわずか5か月間だったが、それには意味がある。

「まさにSMAPに喜劇とお笑いを勉強させるお笑い芸人修業の実地教育のための場であった」

 

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

SMAPの28年間の活動と、とあるファンの女性の28年間。決して交わることはなかった。でも、支えられていた。そんな両者の紆余曲折の歩みから見えてくる、アイドルの“意味”。アイドル文化が生み落とした新世代の書き手によるSMAPとそのファンのノンフィクション。

この連載について

初回を読む
SMAPとそのファンの物語—あの頃の未来に私たちは立ってはいないけど

乗田綾子

転校を繰り返し、不登校にもなってしまった。思い焦がれた上京は、失敗した。願ったとおりの現実を生きるのは、難しい。だけど――。小学校低学年から30歳に至るまで、とある女性の人生にずっと寄り添っていたのは、親でも彼氏でもなくアイドルだった...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

drifter_2181 【 #森くんと21年ぶりの共演 記念】20年前のそれぞれの「夢」 約3年前 replyretweetfavorite