同じ1995年の、6月末。
光GENJIのファンクラブ会員に、ジャニーズ事務所からある手紙が届いた。
「1995年・夏、彼らはそして同じような時代を支え続けてもらったみなさまと共に光GENJIを『卒業』します」
1988年に『パラダイス銀河』で日本レコード大賞を獲得していた光GENJIは2年後の9枚目シングル『Little Birthday』でついにオリコン1位の連続記録が途絶えてしまうものの、次の『CO CO RO』『笑ってよ』では再び1位を獲得。ブーム以降もトップグループとして冬の時代のアイドル界を力強く支え続けていた。
実は長年くすぶっていた後輩のSMAPがついに芽を出してもなお、1993年にリリースした22枚目の『BOYS in August』まで、初動売上はほとんど光GENJIの方が上回っているのだ。
卒業の契機は凋落ではなく、メンバー自身の「変化」だった。
話は光GENJI解散の前年にさかのぼる。
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