もやもやした時期」は「辛くても楽しかったから」

28年間のSMAPの活動とその思いを、数々の言動から振り返り、幼少期から三十代に至るまでのファンの女性の28年の歴史と共に纏めあげ、「アイドルとは、ファンとは何か」を問い直すアイドルとファンのノンフィクション書籍『SMAPと、とあるファンの物語』。本書を公開する連載、13回目。それぞれの趣向を活かした個人活動を活発化させた6人。最初に風穴を開けたのは、やはりあの人だった。彼らの快進撃が始まるーー。

 1993年10月、フジテレビで5人の大学生の恋愛模様を描いた月9ドラマ「あすなろ白書」の放送が始まった。

 実はこの作品で木村は最初、ヒロインの相手役である「掛居保」を演じることになっていた。

 しかし当時プロデューサーだったフジテレビの亀山千広に頼まれ、急遽配役が変更。ヒロインの相手役は筒井道隆になり、木村は3番手の「取手治」役になる。

「ここは一つ、取手くんでお願いします」

 木村は「そん時すごい気分」だったというが、この判断は、SMAP・木村拓哉の芸能人生を大きく変える。

 恋人の掛居とすれ違いが重なり心揺れ動くヒロインのなるみを、後ろから抱きしめ、取手治はこう言った。

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SMAPの28年間の活動と、とあるファンの女性の28年間。決して交わることはなかった。でも、支えられていた。そんな両者の紆余曲折の歩みから見えてくる、アイドルの“意味”。アイドル文化が生み落とした新世代の書き手によるSMAPとそのファンのノンフィクション。

この連載について

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SMAPとそのファンの物語—あの頃の未来に私たちは立ってはいないけど

乗田綾子

転校を繰り返し、不登校にもなってしまった。思い焦がれた上京は、失敗した。願ったとおりの現実を生きるのは、難しい。だけど――。小学校低学年から30歳に至るまで、とある女性の人生にずっと寄り添っていたのは、親でも彼氏でもなくアイドルだった...もっと読む

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コメント

drifter_2181 【 #森くんと21年ぶりの共演 記念】森くんの、SMAPの忘れられないシングル曲「$10」 「 もやもやした時期」は「辛くても楽しかったから」」 3年弱前 replyretweetfavorite

natsunatsuna 『$10』って、もともと林田健司のアルバム曲のカバーだったのか。 約3年前 replyretweetfavorite

drifter_2181 それぞれの個性を活かした個人活動を活発化させた6人。最初に風穴を開けたのは、やはりあの人だった。彼らの快進撃が始まる--小娘(乗田綾子) 約3年前 replyretweetfavorite