久坂部 羊
何でもクソミソにする胃腸の不思議
高級フルコースを食べてもカップ麺を食べても、胃で消化してしまえば同じもの。どんな美味も香気も、等しく悪臭ふんぷんたる代物に変わってしまう……。それが「消化」の作用です。それにしても、一体、あのにおいの原因はどこから来るのでしょう? どうして大便の色は、茶色になるのでしょうか? 医療小説の名手・久坂部羊さんが、何でもクソミソにしてしまう胃腸のヒミツに迫ります。
ヒトラーは睾丸一個? モーツァルトはウンコ好き? カラダのトリビア満載の一冊
この連載について
カラダはすごい! モーツァルトとレクター博士の医学講座
久坂部 羊
ようこそ、ミステリアスな医療の世界へ――。本講座では、モーツァルト、レクター博士、手塚治虫、ドストエフスキー、芥川龍之介、ゴッホ、デビットボウイなど、文学や映画、芸術を切り口に人体の不思議を紐解いてゆきます。脳ミソを喰われても痛くない...もっと読む
著者プロフィール
1955年大阪府生まれ。医師、作家。大阪大学医学部卒業。二十代で文芸同人誌「VIKING」に参加。外務省の医務官として九年間海外で勤務した後、高齢者を対象とした在宅訪問診療に従事。2003年『廃用身』で小説家デビュー。以後、現代の医療に問題提起する刺激的な作品を次々に発表。14年『悪医』で第三回日本医療小説大賞を受賞。主な小説に、『破裂』『無痛』『嗤う名医』『芥川症』『いつか、あなたも』『虚栄』『反社会品』『老乱』『テロリストの処方』『院長選挙』などがある。新書『大学病院のウラは墓場』『日本人の死に時』『医療幻想 思い込みが患者を殺す』『人間の死に方』など小説外の作品も手掛けている。