みなさんこんにちは、
すっかり春ですね。
それにしても、今年の東京の桜は早かった。
突然咲き出したと思ったら、
あっという間に桜吹雪になって舞い散ってしまいました……。
結局私は流れに乗り遅れて、
タクシーや電車の中から
満開のピンクのアーチをさーっと眺めるだけだったなあ。
花見をしそびれると、
遠足をひとり風邪で休んだような寂しさです。
来年こそ!
さて、
いつも桜が終わる頃になると
店先に並び始めるのがそらまめ。
もう食べましたか?
そらまめのさやの濃い緑やコロンと太った姿には、
豆の持つ生命力の強さを感じます。
ふっくら太ったさやをぎゅっと両手で絞ると、
パカッとさやが開いて
コロンと薄緑色の豆たちが揃って顔をのぞかせます。
ふわふわの起毛ベッドの中に、
よく育ったソラマメが整然と並んで、
本当に寝ていたみたい。
この、私たちすくすく育ちました!という感じがまた
春を連想させます。
そらまめは、どんな風に食べるのが好きですか?
さっとゆでる?
さやごと焼いて蒸し焼きにする?
ポルトガルでも、そらまめはポピュラーで身近な素材です。
しかもものすごく安い。
私が数年前に訪ねたときは、
ひと抱えもある袋にぎっしり詰めて
300円ぐらいだったかなあ。
友人と2人でせっせとさやをむきましたが、
ボウル1杯分の豆がとれました。
大量に買ったら、小分けなどせずに一気に全部料理するのがポルトガル流。
ストックしている腸詰やハム、ベーコンなどと炒め合わせ、
鍋いっぱいのそれらをワインで軽く煮込みます。
今回御紹介するのは、
そんなポルトガルの簡単ソラマメ料理
「ソラマメとベーコンのワイン蒸し」です。
これぞザ・家庭料理。
地味ですが、食べるとなかなか滋味に富んでいます。
ベーコンや腸詰から出る肉のだしと、
ワインの酸味が豆にしみ込んで飽きない味。
そらまめといえばシンプルな塩味に慣れていた私には、新鮮でした。
そして、そらまめの薄皮をむかずにそのまま煮込むというのもびっくり。
はじめて食べたときは
煮ても皮が気になるんじゃないかと心配だったんですが、
実際はそれほどでもない。
少し張りのある薄皮と中の豆のほくほくした食感の違いに、
そらまめの新しい味わい方を知りました。
何度か皮つきで料理して友人に出しましたが、
意外においしいね、とそのまま食べちゃう人と、
やっぱり皮が気になる、とむいてから食べる人の2つに分かれます。
今回は皮つきのオリジナルで御紹介しますが、
皮をむいて作りたい人のフォローも入れておきます。
材料はこちら。
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