聴診器を当てても病気の診断はできない?

病院や健康診断で聴診器を当てられた経験のある人はとても多いでしょう。しかしその診察、実はあまり意味はないのかも……? では一体、医者は聴診器で何を聞いているのでしょうか? まさか、聞いているふりをしないと「ヤブ医者」あつかいされてしまうから? 医療小説の奇才・久坂部羊が医学のウソ・ホントを語りつくす連載第7回!

聴診器で何が聞こえる?

医師は聴診器で何を聞いているのでしょう。

大きく分けて、「呼吸音」と「心音」です。呼吸音には、肺炎など痰が多いときに聞こえる「湿性ラ音(ガラガラ)」、気管支炎などで聞こえる「乾性ラ音(ヒューヒュー)」、喘息のときに聞こえる「喘鳴(ゼーゼー)」、そのほか、「捻髪音(チリチリ)」、「水すい泡ほう音(パチパチ)」などがあります。大学ではそう習いましたが、実際にはあまり役に立ちません。レントゲン写真やMRIなどのほうが、はるかに正確に診断できるからです。

私自身、いつも聴診器を当てながら、いったい何がわかるのだろうと自問します。わずかな異常を見つけて、病気の早期発見ができればいいですが、聴診器でそんなことはまずできません。喘息くらいはわかりますが、肺がんはぜったいにわかりませんし、喘息にしても、別に聴診器を使わなくても自覚症状で十分わかります。

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久坂部 羊

ようこそ、ミステリアスな医療の世界へ――。本講座では、モーツァルト、レクター博士、手塚治虫、ドストエフスキー、芥川龍之介、ゴッホ、デビットボウイなど、文学や映画、芸術を切り口に人体の不思議を紐解いてゆきます。脳ミソを喰われても痛くない...もっと読む

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コメント

Ness_5210 #SmartNews 業界的には 2ヶ月前 replyretweetfavorite

modi_nius 久坂部さんて「無痛」書いた人だぁね。 2ヶ月前 replyretweetfavorite

suerene1 あ、やっぱり https://t.co/iUc1xRCL60 2ヶ月前 replyretweetfavorite

feilong 1件のコメント https://t.co/lmbXyRrqrR 2ヶ月前 replyretweetfavorite