※牧村さんに聞いてみたいことやこの連載に対する感想がある方は、応募フォームを通じてお送りください! HN・匿名でもかまいません。
「どうしたら同性愛をやめさせられるでしょうか」
って悩み相談してる人もいるんだろうなあ、と思うんです。
読者さんからご投稿を受けて考えていく、こちらの連載エッセイ「女と結婚した女だけど質問ある?」。おかげさまで来月、青弓社より書籍化することになりました! 感謝を込めて、今までのご投稿を総合的に振り返りつつ考えていきます。
今までは、たとえば「同性の恋人がいますが親に引き裂かれそうになっています」だとか、“普通”とされる性のあり方に押し込められそうになっている方からのご投稿がいくつかありました。そういうわけで、過去にはこんな記事を書いています。
性のあり方は、「誰と寝るか」だけではなく、「どう生きるか」にもつながることです。どんな人とパートナー同士になって生きるのか、一人で生きるのか、三人以上で愛し合って生きるのか。どんな服を着て、どのように振る舞うか。学校や病院でどの性別として扱われるか。市役所や避難所で誰と家族として扱われるか。そうした、本人の人生に大きく関わる性のことを、他者が「これこそ正しい」と押し付けたって、本人の人生に責任を取れるわけがありませんね。親でも、えらい政治家でも。
だから、繰り返し書いています。
「個人の性のあり方は、他者が変えられるものではない。変えようとするべきものでもない」って。
それでも、冒頭のようなご投稿が止まないんですよね。性に、何かしらの正しいあり方があると信じ、それを他者にも強制しようとする行為が、今も行われている。
今日もどこかで、「男性に女性の霊が取り付くとゲイになる。お祓いをすれば治る!」とか言っている人のところへ無理に連れて行かれた人がいたりするのかもしれない。また、いわゆる同性愛者に限らなくても、望まぬお見合いを押し付けられてうんざりしている人がいるのかもしれない。そう思うと、本当に、なんとかなってほしいなって思うんです。
それで、うーん、うーんって、うまい伝え方を考えたんですけど……
思いついたの。
性のあり方を、花の色に例えるのはどうかしらね?
花の色はさまざまです。赤、白、黄色、ピンク、青、むらさき、オレンジ……。色水を吸わせて、無理やり変えようとすることもできますけれど、そうすると花は早く死んでしまいますね。また、花びらの色を変えるのは色水の色素なのであって、花の本来の色素ではない。
同じように、人にも人それぞれの色があって、それぞれの性のあり方があって、それを根っこから無理やり変えてしまうことはできないんだ、って、言えると思うんです。
だけれど、変わることはありますね。たとえば、あじさい。あれは、花の命が続いている間、色を変えていきますでしょう。青、むらさき、ピンク。ああいう風に、性のあり方も、自然に移り変わることならあり得ますね。過去記事でもたびたび取り上げている通りです。
・彼氏がいるけど「自分はレズビアンなのでは」という気がしている
また、咲く頃を迎えても、生殖しない花だってあります。たとえばこれは、私が沖縄に行った時、なんだかものすごいシンパシーを覚えてしまって買ったマンゴーです。