不安は「書き出す」ことで解消する
初デートの前に不安な気持ちを消したい、緊張をほぐしたい、というときには、ぜひデートの直前、自分の気持ちをメモに書いてみてください。ほんの数分でできます。「不安でしょうがない。相手に嫌われたらどうしよう。相手より年上なのを嫌がられないだろうか。あと数キロ、やせておけばよかった。話が合うだろうか」どんな不安でもいいので、単に「書き出す」だけでいい。書き出すことで、脳の前頭葉を活性化し、「ネガティブな感情」をコントロールできるようになるのです。これは心理療法のひとつである「認知行動療法」の簡易版で、デートの前だけではなく、大事な試験の前、面接の前、プレゼンの前など、どんな場合でも効きます。
つまり、「本番」(デートや試験)では脳のなかのワーキングメモリを利用するのですが、不安が多いとそのワーキングメモリがいっぱいになってしまって、肝心なことが思い出せなかったり、実行できなかったりします。しかし、不安を紙に書き出してしまう、という行為により、このメモリが解放され不安な気持ち自体が薄れて、本来の計画が実行できる、覚えたことをちゃんと思い出せる、など本来のパフォーマンスが発揮できるのです。
これはデートの前だけではなく、デートの最中、でも使えます。「今夜こそ告白しよう」というとき、直前で不安が押し寄せたら、5〜10分間、不安をメモに書き出してください。驚くほど気持ちが落ち着くので、ぜひお試しを。
これは特定の日に対する不安だけではなく、日常的に気になっていること、漠然とした不安を抱えていて気分が下がりっぱなしのときなども、ぜひやってみましょう。
自分が感じている不安を、どんどん短い言葉で書き出していくだけです。
すると、「仕事のこと」が不安だったはずが、よく自分のメモを見てみると、親とギクシャクしていることがイライラの一因だったり、エアコンが壊れそうで気になっていたり、最近3キロ太ったことを気にしていたり、最近親しい女友達が結婚したことで焦っていたり、といろいろな要素が含まれているのがわかることがあります。すると、「なんだ、こういうことでイライラしていたのか」という理由がわかり、解決できそうなものは解決し、(エアコンを買い換えるとか、ダイエットを始めるとか)、どうにもならないものは「あまり気にしないようにしよう」と考えることができるようになります。