85歳のチアリーダー! チームの平均年齢はなんと71歳!

「チアの衣装を着てみたくて……」という志望動機も多いという、日本最高齢のシニアダンスチーム「ジャパンポンポン」。華麗なる衣装とは裏腹に、毎週2時間半みっちり練習する体育会系サークル。でも、音楽に合わせて体を動かし、頭も使う。これが楽しくてたまらないのです。人生は何歳からだって楽しくなる!『85歳のチアリーダー』をcakesで特別連載!

日本初のシニアチアダンスチーム「ジャパンポンポン」

 ホールに響く拍手の音と「がんばってくださいっ!」という若いお嬢さんたちの声援。

 おそろいのボブのウイッグに、スパンコールがキラキラ光る超ミニスカートの衣装を身にまとい、手にはキンキラのポンポン。アメリカンポップスのリズムに合わせステップを踏むと、ホールにはどよ めきが起こります。それもそうでしょう。踊っているのは、平均年齢71歳のおばあちゃん。これが私たち、「ジャパンポンポン」。その世界ではけっこう名の知れたシニアチアダンスチームです。

「ジャパンポンポン」は、1996年、私が63歳のときに立ち上げたチアダンスチームです。 「55歳以上」「自称・容姿端麗」という厳しい入会資格にもかかわらず、入会希望者はあとを絶たず、5人ではじめたチームは現在、24人の大所帯となりました。

「おばあちゃんたちがチアダンス!?」と思う方も多いでしょう。私自身もそうでした。だからこそ、還暦を過ぎて、チアダンスをはじめたのです。 「年だからって、できないことはない」のが、チアダンスをはじめた理由。 そして、20年以上続けてきたのは、ただただ楽しいからです。

ジャパンポンポンは体育会系

 お年寄りのダンスチームというと、月謝を払って先生に教えてもらうという〝お稽古ごと〟をイメージするかもしれません。でも、ジャパンポンポンは自主運営のサークル。しかも体育会系です。  現在、指導してくださっている先生は、国際的なチアリーディングやダンスの指導・育成をするアメリカの団体USA (United Spirit Association) の日本支部の副代表で、プロ野球の公式チアリーディングチームのディレクターなどもされていた方。  私たちにはもったいない方なのですが、曲のセレクトやふりつけはすべて先生にお任せしています。こちらからお願いしているのは、「絶対にレベルを下げたくない、少なくとも今のレベルをキープしてほしい」という点だけ。

 先生もリクエストをくんでくださり、アースウィンド&ファイアーの『セプテンバー』やバーシアの『クルージング・フォー・ブルージング』など、 なかなかアップテンポな曲をセレクトしてくださいます。

 5年ごとに開催している結成記念チャリティショーで披露するレパートリーを増やすため、年間2曲をマスターするのが目標。でも、チャリティショー以外にも披露する場がないと、モチベーションがあがらずダレてしまうので、年に数回ある大きなステージ出演を目指して、練習を重ねています。  練習は毎週月曜日、都内にある区のスポーツセンターの体育館を借りて(練習場の手配も自分たちでやります)、夕方5時半から8時までの2時間半。30分近く入念にストレッチをしてから、ダンス練習に入ります。  音楽に合わせて踊り、新曲を覚えるときは1小節ずつ、先生の手拍子に合わせて確認していきます。何度も繰り返しながら、テンポをあげて体に覚えさせていくのです。

 1曲およそ3分の動きを覚えるのは、それは大変です。組み合わされるさ まざまなステップ、見せ場ともなる一列に並んでのラインダンス、ときに、組み体操のように人の上に乗るスタンツという大技が入ることもあります。  リズムに合わせた手足の動きに加え、踊りながら移動していく全体のフォーメーションも覚えないといけません。 もし、2週続けて練習を休んだりしたら、完全に周りから遅れてしまいます。「ちょっとしんどいから休みたい」という日もあるわけですが、「休んでいる場合じゃない!」のです。そのため、ジャパンポンポンの練習には、毎週、ほとんどのメンバーが参加しています。

 家での自主練習も欠かせません。練習の様子をハンディビデオで撮影してふりつけを覚えてくるメンバーもいますし、私は一度、ビデオに録画して、ふりつけを絵に描き起こして復習しています。  ラインダンスなどは、全員の動きがシンクロしてこそ美しいわけで、一人だけ、足が上がらないなんてことにならないよう、今年に入って毎朝、片足立ち3分の自主トレをはじめました。

「楽しいから続けられた」と言いましたが、その内容はかなりハード。メンバーからは「入るときは、こんなに厳しいと思いもしませんでした」なんて言葉も聞かれます。

 こうしたことを20年以上続けてきたわけです。毎週、練習のために外出をしてたくさんの人と会う。ダンスは体を使うし、ふりつけを覚えるために頭もフル回転。アップテンポのダンスミュージックはいい刺激になるでしょうし、集団で行う演技ですから、「私はできなくてもいいや」といい加減にはできず、プレッシャーもかかる。

 大会ともなれば、バッチリメイクをして、キラキラの衣装に身を包み、気持ちもあがる。週に1回のチアダンスですが、よくよく考えるとトータルで体にいいことばかりなのだと今さらながら思います。  チアダンスをやっていたから元気なのか、元気だからチアダンスができるのかはわかりません。でも、ジャパンポンポンのモットーは「夢と元気と希望を与えること」。チアダンスの「cheer」には、歓喜、陽気、応援、喝采といった意味があります  85歳、日本最高齢のチアリーダーとして、何かみなさんに、楽しく生きる人生のヒントをお伝えできればと思っています。

人生は何歳からだって楽しくなる!

この連載について

85歳のチアリーダー

滝野文恵

「何歳からでも人生は楽しくできるのよ!」 滝野文恵さんがシニアダンスチーム「ジャパンポンポン」を立ち上げたのは63歳のとき。85歳になる現在も現役で、華麗にステップを踏み、ターンを決める。「良妻賢母」の枠にとらわれて苦しんだ時期を乗...もっと読む

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6vbK0keMcNQFb2z |85歳のチアリーダー|滝野文恵|cakes(ケイクス) 私の理想の人生を先に行っている人み〜つけた😊 https://t.co/sj38XMWYRl 3ヶ月前 replyretweetfavorite

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ThizChiz 有名なおばあちゃんチアダリーダー👵 https://t.co/mkbeHvA0tf 約2年前 replyretweetfavorite